感応論   第二巻   平面鏡と立体鏡 其五   テツシン貴尊講義

感応論  第二巻   三鏡一体の力は無限   其六  テツシン貴尊講述


 斯く霊光は魂魄を適所適材にに配分して用ゆるが故に誤なきなり。汝等は今迄魂は魂として、魄は魄として働かせつつありたるを以て、すべてに誤差を生じたるなり。然れども霊の智慧に従ひて魂は魂の本分を、魄は魄の本分に応じて働かば決して誤を犯す憂ひなきのみならず、すべては達成成就さるる事を得るなり。ミキョウも我も屡々述べし如く天より定められし使命に順応して我儘気儘の振舞をなすなかれと云ひしことも、是と同様なるを汝等は悟りたるならん。霊は斯くの如き力を有す。然るに汝等は魂と魄とを結ばずして心を気儘に働かせ、霊をよび起さざるに依てその徳は現はれざるなり。されば今より魂魄の電力を接続して霊の電力を完全にひき出す法を計るべし。陰電陽電を接続せざれば電灯の光明は得られざるべし。
 広く見ゆれど空間は狭し。汝等が住む世界の空間を電気は一秒時に七回半廻ると云ふにあらずや。又比喩にも宇宙に距離なしとも言はれ居るにあらずや。されば汝等の身体の空間とは如何なる処を指すかと考へ見よ。皮膚の内には臓物充満して更に空間は認むるあたはざらん。我、汝等に斯く質問せば汝等は無と答ふるならん。然にはあらず。
人体にも空間はあるなり。所謂汝等の肉体より放射せられつつある気光素こそ即ち空間なり。命終らば空間は失はるると知るべし。汝等の地球もその形失はば空間も失はるべし。気光素の空間を拡大して空間を広くするには、霊光の力を進むるに従って人体の空間も従って拡大す。或は地球を七回半の廻転をなす力ともならん。
 霊光は心の暗を照す灯火なり。魂魄は是を接続せしむる油と灯心なり。何れが欠くるも光明は得られじ。されば光明を強くせんとならば油を増し(灯)しんを多くせざるべからず。此理をよくよく悟りて魂魄を強くせんがためには心意の養ひに努力せざるべからず。消えたる灯火は吹き吹き消して光を失はしむる勿れ。消えたる灯火は再び点火せざれば光明は得難し。汝等肉体を有する間にも油断して戸襖を開け放し、とざすことを忘れなば風吹き来りて灯火は消さるる憂ひあり。寸時の間も油断あるべからず。油断より病を生じ又負傷より黴菌に犯され、食物よりは悪病を招く等は隙間より来る風なり。心せざるべからず。天寿全了すると云ふは、即ち油灯心を完全に燃えつくさしむるを云ふなり。油灯心を燃えつくして灯火たゆれば魂魄は滅すと憂慮することなかれ。灯心油は肉体の内に宿る間の魂魄にして、滅するも霊の光明は尽きず。霊の光明は魂魄の油灯心に依る。されば霊に従って尽きざるなり。鏡心は光なくては映るとも影を見るあたはず。光は霊光なり。魂魄はその光を作る原素なりと考へなば、霊光魂魄三気一体の理論は覚りたらんと思ふなり。さればこの篇を閉ぢて次の巻放心法にうつる事とせん。


注意
貴尊は私たちに大きなヒントを与えられています。幾度もここの箇所をお読み頂きますよう。 そして何かお気づきになられた方は当方へご一報ください。

×

非ログインユーザーとして返信する