覚者慈音117  一粒の麦もし地に落ちて死なずば、唯一つにてあらん。もし死なば多くの実を結ぶべし

 僕はクリスチャンではないけれど、イエスの次の言葉が好きだ。
「我、誠に誠に汝等に告げん、一粒の麦もし地に落ちて死なずば、唯一つにてあらん。もし死なば多くの実を結ぶべし」


 この言葉はドストエフスキ-の小説であるカラマゾフ兄弟の冒頭に掲載されている。
ある文学者はこの小説を人類の精神的所産のなかで最大で、最高のものであると云い、唯一聖書だけが是を越えるであろうとまで絶賛されている。なぜなら聖書は人間の言葉ではなく、神の言葉を伝えたものだからだ。
 僕は学生時代このカラマゾフを幾回も読んだ。中でも反逆の章に続く、イエスと大審問官との対話を数え切れぬ程読んだ。いま思えば僕の至福の貴重な時でもあった。あれがそもそもの原点だった。あの時があったからこそ此の未知日記の書に巡り会えたのかも知れない。そんなふうに今は感じている。
こうして大霊界を転記させて頂けることに僕は天使の方々に深く感謝している。
そして先日亡くなった母にも感謝している。母の死がなかったらおそらくブログとは無縁の生活を送っていたに違いない。僕にとって母の死は紛れもなく一粒の麦であり、母の死は僕の心を賦活化させてくれた。

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