未知日記霊話集千四百五十五回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その10 剣客は剣に囚はれ、画家は画に囚はれ、音楽家は楽器に囚はれ居りては、決して名人の域には達すること難し。物事は業に囚はれ居りては執着となりて、平常心とはならざるなり。剣に縛られ筆に縛られ楽器に囚はれ居りては自由は得難し。そのすべてを己が天分として其れよって道を歩まば名人上手の域に達する事を得るなり。すべての道理はみな同じ。すべては一にして二にあらず  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                        NO139  心に伝ふる無言詞と魂に伝ふ無言詞の相違   その10                                                  教主寛大 講述  楽器を持ずとも名人は名曲を奏で、剣士は隙なきものを切ることはなさず。技術も斯く迄絶頂に達しなば最早剣士には剣の要なく…

未知日記霊話集千四百五十四回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その9 もしその剣士が、技術拙きものならば、盲人は切り倒されて空しく死するの他なからん。その剣士は武道の達人なるが故に隙なきものを切ることはなさざるなり。もとより盲人は身に寸鉄をも帯ず、切らんとして切ることはいと易し。然るに隙なきものを切るは剣士のなさざるところ、されば剣士は盲人の隙を見つけて切らんとて進み行きたれど、彼には一部の隙もなかりしため切ることを得ざりしなり。もしこの盲人が名曲を奏で居らずば己が生命はなかりしならん。この両者は共に名人なりしなり。名人と名人が出会ひたる時斯くの如き姿となるなり  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                        NO138  心に伝ふる無言詞と魂に伝ふ無言詞の相違   その9                                                   教主寛大 講述  汝等諸子は物を見るにあたっても眼によってのみ観察して、他の部分に心を移さざるが故に、眼にてものを見れば眼に囚はれ、耳…

未知日記霊話集千四百五十三回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その8 今隣家より贈られたる泰山木と云ふ一輪の花芳香を放ちて我等の心を喜ばせ居れど、もし是が人間なりせば如何あらん。己が手をきりとりて花瓶にさされしならばと思ふとき、うたた泰山木に同情して彼が身に思ひ遣りの心を厚くす。然してその恩恵の深きに感謝せずば泰山木は嘆かんと。慈音は我身に引き比べて樹木に感謝なし居る姿を見て我は同情の念を深くす。同じ花を見ても常人と慈音との差は斯くもへだたりあるなり。唯美はしき花よ。香しき花よとて徒に切りとりてはその木は嘆かん  教主寛大講義

                               泰山木 未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                        NO137  心に伝ふる無言詞と魂に伝ふ無言詞の相違   その8                                                   教主寛大 講述  気の持ち かたによっては苦みと云ふ事はあらざる…

未知日記霊話集千四百五十二回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その7 未知日記に於て気にかかることは早く清浄せよと語りしも此理あるが故なり。気にかかる事の解決が得られざるため、そのものに執着して却って修養修業を妨ぐること多し。慎まざるべからず  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                        NO136  心に伝ふる無言詞と魂に伝ふ無言詞の相違   その7                                                            教主寛大 講述  肉体全身をまなこともなし耳ともなして常住坐臥正しく整へ居らば、見聞の力は次第に増大して見のがし聞き…

未知日記霊話集千四百五十一回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その6 禽獣虫魚は魂の備はり乏しきが故に、智能を他に延ばすことあたはず。唯己に架せられたる自然の分野に従ひて行動なし居るが故に、却って天分を全うすることを得るなり。然るに人間は魂の具備全きが故に、智能の程度は彼是と延び行くに任せて自然に遠ざかり、ために己の個性分野等を認識する事を得ず、ために迷ひを深くして却って横道にふみいることきはめて多し。無言詞を聞く耳、無言詞を見る眼(まなこ)ありながら、聞かんとはせず、又見ることもなさざるが故に見聞の力うとくして、聞きあやまりみのがすこと多し  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                        NO135  心に伝ふる無言詞と魂に伝ふ無言詞の相違   その6                                                  教主寛大 講述  今や汝等の世界は東に西に或は南北にわき出で居る低気圧が、今後戦争か平和かの無言詞が起りつつあるにてはあらざるか。この無…

未知日記霊話集千四百五十回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その5 清浄無垢の純真となれば明鏡の如く何物をも明らかに映しとることを得るなり。明鏡は明らかにものを写しとれどそのものには染まらざるべし。魂を明鏡に迄研ぎあげてすべてを写し取らば、無言詞は明らかに是を映ず。汝等諸子は神前に向ふ時姿は見えざれど己が姿は鏡に映るならん。その時その鏡を見れば汝の姿が写し出されて美醜を現はす。日本の神道宗教が考案せられたる導きなり。是等もすべては無言詞の導きに他ならず。故に日本の神道者は云ふ。かがみのがを取れば即ち神なりと。是みな無言詞の伝はりなり  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                        NO134  心に伝ふる無言詞と魂に伝ふ無言詞の相違    その5                                                  教主寛大 講述  是等の点より考ふる時信ずると云ふ力の優れたる意味を諒解するならん。人間にありては神を信ず。其は神は不善を嫌へど悪は厭…

未知日記霊話集千四百四十九回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その4 食事をなすにもよく咀嚼玩味せば肉体全身が是を味はひ喰うことをなすによって、養分は全身に溢れてすたることなく吸収することを得るなり。唯口にのみ美を感じて他に喰はしめずば、糞尿となりて捨るの他なし。故に養分を吸収すること少なし。汝等諸子は喰ひて味を知らざる人多し。心の底より味を知る人にあらざれば食の甲斐はあらざるなり。泰岳がものを活かして喰ふと語り居るは是なり。故に他人よりも少なくとりて多き養分を吸収なし居るなり。 教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                        NO133  心に伝ふる無言詞と魂に伝ふ無言詞の相違    その4                                                  教主寛大 講述  汝等日々の生活に見る如く同じそよ吹く風にさへ心地よきあり。塵埃を巻き上げて部屋中汚すもあり。甚だしきに至っては家をも…

未知日記霊話集千四百四十八回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その3 今慈音は欣情と語りて曰く、教主はこの所同じ言葉を多く重ねられ居るは、如何なる理由かと迷ひ居るに対し、我はこの所の文章を書きあらためよとは言はざるなり。是には深き仔細あるによってなり。我と雖も斯る子供だましの如き説は充分に知りて記させたる言葉なれば、此中に含まれ居る重句に対して何か求むるものを求めよと命じをくなり。故に今後と雖も曖昧なる言葉の数多き時却ってそのところを重視せよ。軽率に文意の拙きを嘲り嗤ひ見のがすこと勿れ  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                         NO132   心に伝ふる無言詞と魂に伝ふ無言詞の相違     その3                                                 教主寛大 講述  或文士が書を発行したる時、数珠を商ふ主人が此書を見て笑いて曰く、「此書は名文なれどあまりに句点多くして、小児が読…

未知日記霊話集千四百四十七回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その2 言葉と云へば諸子は耳より伝はるとのみ解釈なし居るが故に、何かに対して耳のみ働かせて他を顧ず。故に無言詞は伝はらざるなり。口より吐き出して耳に伝へしむる言葉はきはめて範囲せまし。されば無言詞を聞かんとならば、身体全部悉くを耳ともなし又眼ともなして見聞するにあらざれば、真実を感ずるものにあらず。我等が教ゆる言葉はすべて肉体全部を耳ともなしまなこともなして聞くべし。然らずば無言詞の如何なるかを伝ふるとも、受け入るることは困難なり  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                         NO131   心に伝ふる無言詞と魂に伝ふ無言詞の相違     その2                                                 教主寛大 講述  大凡汝等の世界の如く大地を有するによって山川草木禽獣虫魚その悉くが、生存なし居ることは諸子もよく知るところなり。…

未知日記霊話集千四百四十七回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その2 されば諸子はこの書に記されたる文字より否言葉より更に奥深きところに、無言詞の含まれあることと承知してこの書を読むべし。この書に記るせしは表面のみにては解することは難し。故に書中に潜在なし居る無言詞を見聞する智能を働かせて読まずば何等の価値もなからん。文意は平凡なる言葉によって記され居るのみにて唯見れば小児が認めたる作文よりも劣り居るなり。されどこの中に含まれ居る無言詞は、大智者にあらざれば解することは得難し。是を読みて是を悟るもの汝等諸子の世界に指折り数ふ程の人よりなかるべし。我等の教へは味はひての後の味を教へんとするなり。心に伝ふると云ふは口に感ずる味にして魂に伝ふるとは肉体全部に味はしむることの意味なりと知らば可ならん  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                         NO130  無言詞のはたらきは空に属するか、虚に属するか  その6 心に伝ふる無言詞と魂に伝ふ無言詞の相違     その1                                                 教主寛大 講述  仏教者の云ふ如く頼み難きは人心、頼むべきは弥陀の本願と語り…

未知日記霊話集千四百四十六回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その2 物を食するにあたっても心に食すると、魂に食するとの相違はきはめて大なり。泰岳は常に魂にて食し、他の徒弟は心にて食す。故に泰岳は他の徒弟より少なき食事にて、養分は他より二倍の効果をもたらせ居るなり。彼は常に云ふ。我は殺生することは好まじ。喰ひてものを生かす。普通人は喰ひてものを殺す。殺すと生かすの相違は雲泥の差あらん。心に喰ふと魂に於て喰ふとは、食する点に於て生かすと殺すとの相違あるなり  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                         NO129  無言詞のはたらきは空に属するか、虚に属するか      その5                                                  教主寛大 講述  例へば武術家は剣に執着し囲碁将棋に凝る人は勝敗に執着し、ために業技工に囚はれて其ものに耽りて、己の天分を…

未知日記霊話集千四百四十五回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その2 何事に限らず「一寸待て」と云ふ言葉を忘るる勿れ。例へば思ひあまりて自殺せんなど考へたる時、一寸待てと云ふ言葉を心に与へなば、死せずとも何か明案は浮かびて死を止むるに至らん。是が次第に熟達して魂と心が一つになりたる時は、即答するとも誤たざる底に化せしめらるるに至る  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                         NO128  無言詞のはたらきは空に属するか、 虚に属するか      その4                                                    教主寛大 講述  汝等修養の力を養ふには「一寸待て」と云ふ言葉を、常に繰り返して物事を考よ。されば過失は少なかるべし…

未知日記霊話集千四百四十四回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その2 盲者に己が在所を知らしむるには、音を以てせざれば盲者は迷ふなり。盲者に送るには音ならざるべからず。汝等諸子は盲者に等し。故に我等は手を打ちて、汝等諸子に在所を知らしめ居るなり。手を打つと云ふは即ち汝等諸子に無言詞を送り居ると知らば可ならん。手の鳴る方に来らば、我に縋ることを得る筈なり。音も光明なり。我等が諸子に手を鳴らすは即ち他力の意味に合ふ。燭を点じて我の在所を求め来るは、即ち自力の法に合ふと知らば、自他の区別も明らかならん  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界              巻の三                         NO127  無言詞のはたらきは空に属するか、 虚に属するか  その3                                         教主寛大 講義  仏教の新しき道を広めたる親鸞は曰く「我、弥陀を信じて地獄に堕ちるとも、決して弥陀を怨むことなし」と、彼は弟子達に語…

未知日記霊話集千四百四十三回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その2 所謂慈音は我を信じて念を増し、然して慈声を導く。もし慈音が誤ちたる信念ならば、我も慈音と共に奈落に落ちん。されど慈音の信念は奈落に堕ちるとも、決して我を怨むことなしとの信念あればこそ、彼は天界を観望することを得たるなり。故に慈声を奈落に堕すことはあらざるべし。否慈音が奈落に堕つるとも、慈声を決して危きに迷はしめる事はなさざるなり。我は確言して諸子に知らしめをくべし  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                         NO126  無言詞のはたらきは空に属するか、虚に属するか    その2                                                    教主寛大 講述  仏教に於て不思慮底を思慮せよと云ふ言葉は、即ち未知を既知に変へよと云ふに等しかるべし。所謂信じ難きもの信…

未知日記霊話集千四百四十二回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その1 諸子は唯信ずる力を養ひ居らばそれにて修養の道は開らかるるなり。又其信の力によって己が望は達せらるるなりと承知せよ。故にテッシン。セイキョウは欺かるるとも信ぜよと教へたるは正しと云ふなり  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                         NO125  無言詞のはたらきは空に属するか、虚に属するか   その1                                                    教主寛大 講述  無言詞を受け入れて是に対して信ずることを得ば其は空に属す。然して信じ難き場合は空虚何れにも属せずして迷ひと…

未知日記霊話集千四百四十一回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その2 初め慈音は我の言葉を聞きて其が我の言葉なりしか、或は己が智慧のはたらきなりしかに迷ひを抱きて、疑ひの思ひに化せられつつありしなり。是は今後諸子にも体験することあらん。神の教へか、己が錯覚かと云ふ点に至って迷ふなり。迷ふと云ふは念の力うすきが故なり。念の力のうすきは信仰の度加はらざるによって、生ずる現象に他ならず。信を厚くし念を強くせば、神と汝は密着して離れ難き極致に達せん  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                         NO126  無言詞のはたらきは空に属するか、虚に属するか    その2                                                    教主寛大 講述  汝等衆人もし昔生まれたらば、アメリカと日本との間に互いに話を交はし居ると聞かさるるとも、其は偽はりならん…

未知日記霊話集千四百四十回 大霊界 無言詞の働きは空に属するか その1 古来の伝説に見らるる如く、一心岩をも貫すと云ふ言葉の如き、信あらばなしてならずと云ふことなし。信ずる力の強き人は念の力はきはめて強し。信なくして念は生ずるものにあらず。善悪邪正を嫌はず、信ずる力の強きものは念も従って強し。故にすべてに通ず  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                         NO125  無言詞のはたらきは空に属するか、虚に属するか    その1                                                    教主寛大 講述  無言詞を受け入れて是に対して信ずることを得ば其は空に属す。然して信じ難き場合は空虚何れにも属せずして迷ひ…

未知日記霊話集千四百三十九回 大霊界 空の研究と実の研究 その12 九流界下部の伝説に於て、一家の中に十代続きて死にかはり生まれかはりたりと云ふ実話が、今も尚語り伝へとなり居るところあり。即ち親は子となり、子は親となり、斯ることを繰り返へしつつ十代の間継続なしたりと云ふが如き話を、汝等衆人は如何に語らるるとも、其を真として信ずること能はざるべし。されど斯ることは九流界の如く人智の進みたる所にては、敢へて是を不思議とするもの一人としてあらざるなり 教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                         NO124      空の研究と実の研究        その12                                                    教主寛大 講述  大凡頑固なる人と云ふは空に欠点あるか虚に欠点あるかの、相違なるによって生ずる現象なれば、其何れか欠けたる方を拾収…

未知日記霊話集千四百三十八回 大霊界 空の研究と実の研究 その11 人智進みてすべての道理を知る事を得ば、雨欲しければ雨を降らし、風欲しければ風を起こし、すべて自然の力を応用して是に順じなばなしてならずと云ふことなし。是等は空と虚の一体化を認識するにあらざれば、目的は達し難きことは云ふ迄もなし 教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                         NO123      空の研究と実の研究        その11                                                    教主寛大 講述  されど人間の智慧優れたる世の中ともなれば、是等を征服することは至難にはあらざるなり。現に九流界は是等を克服して危…

未知日記霊話集千四百三十七回 大霊界 空の研究と実の研究 その10 今後諸子の世界の人類が、悉く空信と進化するにあらざれば、平和の世界は組織せらるるものにあらず。九流界の如く全人類が一心同体の如くなり居るによって、争ひ等の愚を敢へてするもの一としてあらざるなり。九流界の小児に至る迄みなこの空のはたらきに化せられて、世は益々栄えつつ安定より安定へと運ばれあるは羨やましとは思はざるや 教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の三                         NO122      空の研究と実の研究        その10                                                    教主寛大 講述  余事は別として虚の行為は如何に尽くすとも通ずるものにあらず。虚の力の鈍きことは察せらるるならん。動物性を離れて人…