2022年2月のブログ記事

  • 父祖の足跡16  花月楼のこと

    僕が所有している屛風の画像 花月楼二階の客間  僕が二十二歳の頃、初めて花月楼という料亭に呼ばれて宴席の末席に座らしてもらったことがあった。酒は当時は全然飲めなかった。酒宴で芸者さんを見たのもまた初めてだった。芸子衆が何人か居て、多くの人と談笑したり、酒を注いだりしていた。宴たけなわになると年増の... 続きをみる

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  • 父祖の足跡15 父が料亭から譲り受けた蔵の中にあるもの③

    僕が持っている屛風の絵 孔雀かな 美濃屋さんの親戚の家、松屋味噌醬油店  我家と現在の美濃屋さんとの距離は歩いて僅か十歩のところにある。ほんとに字義通りのご近所さんだ。美濃屋のお父さんである良平さんは十七代目にあたる。もう亡くなって十年の歳月が流れた。その方は地方では名家の方ではあるにも拘らず、少... 続きをみる

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  • 父祖の足跡14 父がある料亭から譲り受けた蔵について②

     上記の墨絵はその十二点ある絵の一つです  その古い屛風の中に六曲一双のものがあり、この二つの屛風の中には十二点の絵が納められている。表々紙には海北友松(かいほうゆうしょう)の名前が記されていた。僕は以前父にうみきたともまつと発音して嗤われたことがあった。父は水墨画をたしなみ、よく色んな人の画集な... 続きをみる

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  • 父祖の足跡 13  父がある料亭を譲り受けた話①

     父は今から五十年前に町の料亭を譲り受けた。その店の名前は清風という店だった。昭和三十年頃、この町で大相撲の夏巡業があつて多くの相撲取りがそこの店の二階で賑やかな宴会が執り行われたことがあった。横綱の栃錦をはじめ大関陣から関脇、小結などの錚々たるメンバーが数多く参集し、その大男達が一堂に会して、盛... 続きをみる

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