覚者慈音891   未知日記 第六巻 光明論   上巻 光明論 巻の四  人類末期の世界  教主寛大講義

覚者慈音891
未知日記 第六巻 光明論       
上巻 光明論 巻の五 
明鏡篇  その五
完全なる頭腹一体させるために脊髄の果たす役目



                教主寛大 講述
                2019.⒊ 23                       167番


 住家を建つるにも中心をなす柱を大極柱(俗言は大黒柱)とて大切なる柱となし居れり。人体の大極柱は背骨なり。重要視して粗末になす勿れ。されば静座座禅するにも背柱をおろそかにせざる用心を促し居るなり。汝等平常頭腹一体ならしむるにも背柱を仲介者たらしむる法を工夫すべし。頭より前面の胸を経て腹に送るによりて背柱は忘れられたる形状となるにより、何か頭腹間に障壁を生じて一致することを得ずして、却て心身の労苦を増すに至る。故に脊髄を通じて是を仲介者として一如となさば、其効果は極て顕著となることに心を用ゆべし。方法は背後に気を配りて下腹部を充実せしめて常に背後にも油断せずば可なり。


 人の根の働きは如何なる状態を呈し居るかと云ふことについて、先にも説きたる如く根は天分なりとの理由に基きて考究を進めなば大抵は推理せらるるならん。根はもとより取りたてて語る底のものならず。謂はば物指の如くにして分度を現はすにすぎず。其根の物指に従ひて魂魄は働くなり。例へば一尺の根なれば魂魄は一尺の程度に働き、二尺三尺となれば魂魄は是に従ひ働く。されば霊はその魂魄の働きに従ひて力を与ふるなり。是によりて心意も其に順応して働かば天分天職は次第々々に向上の一途を辿るにより遂に全うすることを得るなり。


 汝等の人根は神の命にて下されたるものなるにより、是を育つるには非常の熱心と大なる努力を払はざるべからず。故に其が培養に優れたる肥料を用いて土地はよく耕して雑草を間断なくぬきとり、又害虫駆除には極めて意を用いて怠ることなからんことを必要とするなり。さなきだに人根は害虫に犯され易き性質を有し居るにより心に心せざるべからず。肉体の根は地中の養分を吸収して健全に発育せしめ、霊的の根は大空の恵を受けて智慧の徳にうるほふ。是平面自然の法則にして、人間界の法則としては、此事柄に従ひ世を治め人を治めて平和を計らば誤ちはなからん。根は其人々の個性なれども是を育つる力を強くせば、個性の徳を得らると知るべし。肉体の根によって大気は上昇し、零体の根によって霊気は降下して相互が融和して初めて天分を全うす。然るに是は相克する時は身心を労苦するのみにて好結果をもたらすに至らず。迷ひのみ多くして生涯を憂苦に終る人多し。汝等は己の根を知らざるが故に、他人を羨み妬むなり。己の分を過大に評価し、或は過少に考へて、却て錯誤を引き起すも根を知らざる故なり。されば頭腹一体ならしめて融和を計るにあらざれば其根の価値を知るは難し。早く個性を見んとなれば頭腹の根を一如ならしめて事実の力を誘導せば、明白に知るを得べし。汝等の世界も末期に近し。人類は既に亡ぶる日も遠からざれば後輩者の為に正しき道を開きをきて、恩恵に浴さしめんと心掛くべし。我、汝等に教ゆる処は決して汝等を迷はせんとなすにはあらざるなり。

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