覚者慈音572

               三世と四世論
           未知日記第八巻
           第四の巻
           来世の巻                                    其の123
    八      天界の意義

           その1                                 
             リョウジャ.セイキョウ貴尊講述


 天界は空を尊び又空のはたらきに重点をおくが故に実在なせるものは余りに重要を感ぜざるなり。されば実在と空との関係を天界より見る時は空より実在に及ぼし実在より更に空に帰せしむるは天の法則なり。然るに汝等は実在本位なるが故に空をおろそかにして天界に帰る事を好まず。故に実在のみに囚はれて永久の苦患を味う人は多し。天界より生れし人類が天界に帰る事をなさざれば即ち人の人たる道をふみたりとは云い難し。人間は何の為にはたらくかすら知らざる人は多からん。
 大凡人の人たる道をわきまへず空しく百才を過ぐさんは悲しむべき事にはあらざるか。人間百才を長しと思うは其は唯肉体にのみに重きをおく結果に他ならず。永しと思う百才 は天界の一秒にも及ばざるべし。人は生れて喰いて眠り覚醒ては喰うが為に地上におかれたるにてはあらざるべし。人と人と交はりて唯平穏無事にその日その日を送るならば其れにて人類の使命は果されたりとは云い難し。然るに其をすらなさざるのみか争闘を重ね他を傷け、己のみ安らかなればよしなど考うるも動物性人間の多きを見ては神におかれても苦笑するの他なからんと我等は慨嘆するなり。汝等が世界に於て何十億人かの人間がその日その日を安らかに楽しく送る事さへ難きに、ましてや真の人間としてのはたらきが那辺にあるかをすら知らざるは実に不憫の事ならずや。汝等の考へにては地上におかれたる人類が悉く相和してその日その日を安楽に送ることを得れば人類の幸福はもとよりそは神の使命なりと考うるは未だ真実の人間の味を知らず、人の人たるつとめは尚この他にありとの事すら考うる人は稀なり。何十億の人間が平和に其日を送ることを得るとは恰も一枚の田に害虫なくして充分に肥料を吸収して伸び伸びと育つに他ならず。要は稔りにあるにてはあらざるか。汝等の考へのみにては唯稲を育てて藁を作るにすぎず。斯る事すらなし得ずして害虫の為に稲を傷け居るにてはあらざるか。天界の意義はここに存す。人類を下界にをくは大なる稔り即ち米を目的として作りたるなれば人は人の稔りを完全ならしめずば天界には無用の長物となりて、永久に下界に残るのみ。何等天界の用はあらざるなり。

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