未知日記霊話集千六百九十九回  帰途案内記 NO119 財宝少なき国は戦々兢々として安からず。為に財宝ある国に媚び諂(へつら)いて、救ひの手を求めんと計る如き、醜き行為をなし居るにて一日とて安楽なる日をすごし居らざるなり。斯る姿は今後と雖も持続するならん。真に憂うべき事にてはあらざるか。是等は正しき宗教の具備あらざるによつて、斯る乱脈なる姿に化せられ行くなり。もし正しき宗教ありて世界一般に普及して人心を安からしむれば、今後は多くの物資を他の有益なる方向に作り出して、武器などは影をひそむる結果となる道理を、考究しては如何にと我等は願ふものなり セイキョウ貴尊講義

未知日記 第十巻 帰途案内記       
巻の二
転界の巻 
NO 119
セイキョウ貴尊 講述

                    
 即ち汝等の世界は十一流界より十流界へと進化なし来りたるにて、もともと始めより十流界にはあらざりしなり。是を自然の姿と云ふなり。自然の中に不自然と云へるものの具備あるによって、向上発展はなさるるなり。自然は不自然をつくる。即ちその姿こそ自然の現はれに他ならず。故に早くめざめて不自然を巧みに応用して、自然に順応することを工夫せば、向上発達は得らるる道理ある事に心づかば、自然に順応する方法を考究せざるべからず。自然より不自然更に不自然へと迷ひ行くが故に、転落して世を退歩せしむる結果となり居るは、世人の世界がまだ大自然に順応する道を知らざるが故なり。自然を逆用すれば不自然より不自然へと退歩し行くなり。不自然より自然、自然より大自然へと歩みを進むれば、向上は意の如く易々と上昇することを得るは、当然の道理なるべし。
 現今汝等の世界は平和々々と平和を口に称へながら、ひそかに武器を作り一朝事あらば戦はんとなし居るにてはあらざるか。戦はんが為の武器か、平和ならしめんが為の武器か。よくよく反省し見るべし。武器を作らんが為には種々様々の物質を求めざれば望みは達し難し。物質を得んが為には多くの財宝を要す。故に物資豊富なる国はそなへを強くすれど、財宝少なき国は戦々兢々として安からず。為に財宝ある国に媚び諂(へつら)いて、救ひの手を求めんと計る如き、醜き行為をなし居るにて一日とて安楽なる日をすごし居らざるなり。斯る姿は今後と雖も持続するならん。真に憂うべき事にてはあらざるか。是等は正しき宗教の具備あらざるによつて、斯る乱脈なる姿に化せられ行くなり。もし正しき宗教ありて世界一般に普及して人心を安からしむれば、今後は多くの物資を他の有益なる方向に作り出して、武器などは影をひそむる結果となる道理を、考究しては如何にと我等は願ふものなり。聊か余事に亘りたる感あり。さりながら是等も転界の一種に属するが故に、斯くは論じたるものなれば諒とせられたし。
其は兎に角第二に相当するシュの姿は、八大門の講を参照せば明らかなる如く、千(チ)の姿が変化してシュの姿をつくり、更にキュ、ジョウと四大の前門は開らかれて更にギョウ、コウ、フク、センの後門に進む。是等の順序に従ひ行くを大自然の原理として考究せば、大自然とは如何なるものかを把握する事至難にはあらざるなり。

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