未知日記霊話集千三百五十四回 大霊界 肉体は是に同化して意の如くなるに徴しても知らるる如く、肉体の欲求を充さしめ居りては動物性を度脱すること難し。故に心より肉体を抑圧する事によって、動物性を抜け出づる事を得るは、心の持ち方如何によるなり 教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界    巻の壱                            NO 38
無言詞界の大要について    その3     
           教主寛大 講述



 斯る事は僅少の相違にて肉体を心に任すと、肉体より心を 引き入るるとの相違によって、如何にとも化せられる故なり。他より暗示を受けてその暗示が心に徹したる時、心の力がその暗示によってはたらく時は肉体は、其力に従ひて如何にとも化せられる故に、種々様々の変化を来すも皆、心のはたらきの肉体に及ぼす力が強き故に、肉体は是に同化して意の如くなるに徴しても知らるる如く、肉体の欲求を充さしめ居りては動物性を度脱すること難し。故に心より肉体を抑圧する事によって、動物性を抜け出づる事を得るは、心の持ち方如何によるなり。心持ちを強固になして肉体を支配することに努力せよと教ゆるものなり。然することによって肉体も共に人間性に化せらるること疑ひなしと知るべし。斯る事は慈音に教ゆるにあらず。汝等衆人に告ぐる言葉と知られよ。是等を名付けて心の信仰と云ふなり。魂をきよめ心をきよむれば、肉体も亦心によって浄化られ行くは順序なり。然する事によって動物性本能は次第に滅退して、人間性にうつり変わり行く事と知らば方法も従って案出せらるるならん。身心共に人間性に化せらるれば、ここにはじめて全き人と生まれ変はりて、動物性苦痛は消滅す。是即ち自然の歩みなりと知るべし。無言詞を受け入るるものは魂にして、魂は無言詞を有言詞に化せしめて是を心に伝へ、心は其を肉体に命令してはたらきをなさしむるが故に、空なるものを実に化せしめて其が又場合によりては、実を変化せしめて空にかへし、空は又無言詞界の方向に向はしめて尽る事なく回転して増減変化を与へ居れど、無言詞にかへればその悉くが亡びる事なく、現はれは消へ消へては現はるるのみにて、尽きるところ更になし。故に無言詞にかへらば絶対となる。所謂無始終界に立ちかへれば、滅と云ふ事あらざる理は是によって察せられるならん。無始終なるが故に不滅なり。始めあれば終りあり。始めなく終りなければ不滅なることは当然なるべし。されば霊根は無始終なるが故に、如何に形を変ずとも其は、唯動じ居るにすぎずして、滅するものにあらず。故に霊根は不滅なり。霊根は霊魂の源なるが故なり。故に不滅なり。無言詞界とは即ち霊の源を云ふ。故に種々様々の経路を辿りて変化なしたりとも、無言詞界に至らば無始終の境涯なるが故に、永久滅せずしてここに完成したる魂となりて安住する事を得るなり。斯くして魂は安らかなる所に移さるれば、たとひ一流界二流界に転々すとも其は無始終なるが故に、亡びる事なく滅する事もあらずして、永久不変の安楽は得らるると認識せば可ならん。是即ち無言詞界の大要なりと知るべし。

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