第二十七回 「正観さんの最後の著書 淡々と生きる」より 「1200年ぶりに時代の潮流をつくる」 小林正観 著作

正観さんのお話・・・・・ 
私たちはそういう縁をもって今生に生まれてきました。
何をしに来たかというと、1200年ぶりに時代の潮流をつくる、ある種の流れ、ある種の風潮をつくるためです。ある種の流れ、ある種の風潮とは、「争わないで、戦わないで、目の前の人を一人一人、全部味方につけて生きていく」という生き方です。ライバル視するとか、競うとか、比べるとか、争うなどの考え方を全部ゼロにする。ライバルではなくて同志として生きてゆく。売上が「県で一番」「国で一番」を競うのではなくて、「相手をよりよくしてあげることで、結果的に自分もよくなっているというような生き方を、みんなでしましょう。そういう時代を久しぶりにつくりましょう」ということで、私たちは集まったのです。奇しくもこの同じ時代にそういう人が集まって時代の潮流をつくるというのは、巡りあわせです。どうして1200年ぶりと決まっているのかというのは、これは神様が決めたことだからよくわかりません。ただそういう意味で、そんな興味深い時代に私も何百年ぶりかに生まれてきて、今、1200年ぶりに集まった人達とともに存在している・・・・・・そういう風に考えられるのです。
たとえば2011年三月十一日の東日本大震災で被災された方がいます。その人達が、「どうですか、大変ですね」とマイクを向けられると、とても特徴的なことに、愚痴や泣き言を言う人がほとんどいない。「自分は助かったので運がよかつた」とか、「本当に偶然に、紙一重の差で自分たちは助かったので幸運だった」「こんな境遇にあっても、天や海を呪うことをしない」ということを口にする人がとても多かった。今この時代、凄い人たちが集まっているのです。ありとあらゆること、宇宙の現象も日々の出来事も含めて、それを敵に回さない。悟りとは、「自分の欲求や欲望をぶつけて、その結果を欲しがることではなくて、そういう執着を全部捨てて、ただ受け入れること」なのです。それを日常的にみんなで実践していく。一人、二人ではつらいけれども、沢山の人が集まれば、そういうことができることを実行するために生まれてきた。そういう時代をみんなでつくるために、1200年ぶりに集まったのです。

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