小林正観さんの話、「楽しい話の収集家」の生き方その二



小林正観さんの話その二  「啼かなくていいホトトギス」より

 うまくいきはじめたときに、どんどんどんどん食べ物が変わり、おいしいものに変わると、必ず衰運になるというのです。
そして、どんなにお金が入ってこようと、お金持ちになろうと、食が変わらず、同じように普通の食べ物を食べている人は、貧相であろうが、凶相であろうが、必ず興隆運になるということを水野南北は発見しました。そういうことを知る事、そういうことを発見することも、楽しいことの一つです。楽しい宇宙法則、宇宙方程式をこの人も残してくれました。そういうものを取り入れながら、そういうことを認識しながら生きていくと、本当に楽しいのです。
仮に、ある人の口から出てくる言葉が、そういう楽しい法則や楽しい方程式の話だけだったとしましょう。その人が口を開くと、そういう楽しい宇宙法則や楽しい宇宙の方程式だけを語ってくれるのです。
 何十年も研究してきた結果、「こういうことがわかった」ということを語ったとします。それが全部「こうすると、こんなに楽しくなるよ。こうすると、こんなに楽しくなるみたいだ」という話であったならば、その人のまわりに沢山の人があつまるのではないでしょうか。しかも、その集まった人は、笑顔で楽しそうな人になるのではないでしょうか。楽しい話、楽しい方程式が聞けるのだから、その集まって来る人も明るく楽しい人たちになるでしょう。
松下幸之助さんの周りには、明るい人たちが集まり、明るい発想で明るい商品をつくり、松下電器産業はどんどんと大きくなりました。ヒット商品を次々と生み出したのです。
良寛さんも常に人に囲まれていました。温かい言葉しか投げかけなかった良寛さんですから、まわりに温かい人たちがたくさん集まったのです。
「世の中がこんなにひどいよね。世の中がこんなに大変だよね」と言うのを、やめてみたらどうでしょうか。問題点を沢山指摘してくださる方がいます。その問題点ををかたづけ克服しなければいけない。人間が人間社会が成長するためにはどうしてもそれが必要なのかもしれませんが、それらの問題点を取り上げて、それらをこのように乗り越え、かたづけるんだと考える人は、たくさんいてくださいます。
逆に、楽しい話、楽しい法則、楽しい方程式だけを取り上げる人というのは、ごく少数です。ほとんどいないと言っても過言ではありません。
個人の立場で、そういう個人になるというのはどうでしょうか。そのような生き方やそのような言葉の使い方をしていたら、多分、その人の周りには、明るく楽しい人が沢山集まるはずなのです。

×

非ログインユーザーとして返信する