覚者慈音7  未知日記第一巻   この書は現在の書にあらざることを承知せられんことを!   セイキョウ貴尊講義

未知日記第一巻
セイキョウ貴尊講義

 汝等は国を憂ひ世界を愁ひて早く此書を完成せんと計り居る心を我等は嘉(よみ)す。されど此書を読むもの幾何ありや。又此書に眼をむけんとするものの現はるるは何日の日か、時未だ早からん。
 世人はこの書を読むにあたって信ずるものは信じて読むべし。疑ふものは疑ひて読むも可ならん。唯我等はありのままを語りて世人に知らしむるに止むべし。信ぜよとも疑へよとも我等の口より語らざれど信ずるならば信ずべし。疑ふならば疑ふべし。そは世人の心まかせになす他なければ唯講演を続くることとせん。
我、下界より慈音をこの所に導きたりと云ふさへ世人は信ずること難からん。ましてこの階の様を彼是語るとも信じがたきは当然なり。そは我等はよく知るところ、又我、姿を現はさずして下界に座し居る慈音を座せしめしまま、後方に一二間退かせしと語るとも其れにすら信ををく人はあらざるならん。人の程度はかくの如き程度にて、我等が眼より見る時浅はかなる者なることを知るによって、天界の様を語ることは好まざるなり。然るに教主は我に対して仰せらるるには、
「セイキョウよ。汝は未だ後年を考へざるが故にかくも思ふなり。今後数億年先の姿を予期せば如何!」と申されたれば、我も其意を汲みとり尤として命に従ひたるなれば、此書は現在の書にあらざることを承知せられんことを!

×

非ログインユーザーとして返信する