覚者慈音1429  未知日記 第九巻   因果論  人身篇一     インショウ、ミキョウ貴尊講述

覚者慈音1429
未知日記 第九巻 因果論       
第一の巻
人身篇一 
         インショウ、ミキョウ貴尊 講述                     2019.9.18
 第十四  音の種類、音の区別


 例へば火鉢に灰を入れ火を入れて暖をとらしむとなして、是を静動の区別にて観察せば火鉢は静のはたらき、灰はやや動のはたらきを示めし、炭は静動中間のはたらき、然して火は動のはたらきとなりその熱の力は全く動のはたらきとなる如きを考へ見るべし。是等は皆静中の動を形作り居ることを考ふる時、その熱によつて人に暖味を感ぜしむるは其は全く動の音に帰し居るにて火鉢の如きは静の音なり。故に火鉢は静の音を現はし火は動の音を現はす。是等を無形の音より有形の音に変ぜしめ居る一種の波長なることを認識せば、すべての事柄に対して音楽的より否音響的よりすべての智識が世人の能力をたかむる原因も、音に依て得らるる事も推して感受することを得るならん。
 例へば世人の世界には種々様々のもの多くしてその悉くが何のために造られしかをすら知る人少なからん。されどその悉くがみな其々に持つ個性の特徴があるによって決して無用のもの一つとしてあらざる事も知らるるなり。然るに世人の多くが是は無用のものなりとて取り去り絶滅なさしめたる結果、思いもよらぬ災害を蒙る事しばしばあるを我等は見る。科学が進歩発達して却て種々なる新らしきものを案出し、その案出したるものより思ひもよらぬ災害を招き居るは、是自然を逆用して得たる結果に他ならずと知らば、古来の風習のうちそのものの根原を先づきはめをきてその結果をよくよく観察したるのちならでは、是を絶滅せざるやぅ注意せざれば一度絶滅なしたるものを、再び再生せしむる事は人智にては到底なし難からん。是は自然の音を不自然音に変ぜしむる故に、却てその音が反比例したる結果なれば、よくよくものには注意に注意を重ねずば大なる失敗を招く事多し。原因と云ひ又結果と云ふもすべては音なりとして、是を有意義に使用する事によつてはじめて大自然に順応することを得るなり。薬石を用いて病苦を癒やすもみな音なり。無機と有機と結合せしめて人心の悩みを癒やすもみな音なりと知らば、人のわづらいを治癒せしむる力は無機音によつて是を治癒せしむる力ある事も亦察するを得るならん。これ音の尊き働きをそなへあることに留意して此理をきはめて、其によつてすべての音柄(ことがら)を学ぶならば世は次第に明るき光明の世界となるもむづかしき事にはあらざるなり。先に語りし零音に対して秘密ありと云ひしは此理なり。我等是に対して許されざるが故に詳細を述ぶるあたはずといへども、智慧を有する世人の中には此理を明らめて、其によつて大なる発見をなす力ある人も現はるるならんと思ふが故に、是以上は語るを避くべし。世人は智慧をはたらかせて工夫し見るべし。得るところ必ず少なからずあらん。

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