覚者慈音536  三世と四世論  変化の妙味  セイキョウ貴尊講義

               三世と四世論
           未知日記第八巻
           第三の巻
           未来の巻        其の88
  第六       変化の妙味       その1
                       NO1                         
             リョウジャ.セイキョウ貴尊講述


 終始の定めなき全宇宙の本体より終始ある其々に作り出だされたる宇宙なるが故に、変化の形状も従って一様ならず。或ものは滅し或ものは生じ、然して皆分に応じて或は大きく或は小さくはたらきをなせど是を大別して考察する時は破壊性変化と組織性変化に区分することを得、もとより破壊に対しても組織せんがための破壊、或は破壊せんが為の組織等の区別あり。宇宙の原理より考察する時、すべては組織的破壊に属せど、是を逆に考察する時は破壊的破壊と見なすことも得るなり。
 大凡変化と云うは破壊か、或は組織かの二種に属すべし。ここに変化の妙味を味うことを得るなり。されば絶々対より絶対、絶対より相対、相対より複相対或は複々相対とうつり変り行くも是即ち変化の妙味にして是なくんば宇宙は無味乾燥なるべし。恐らく宇宙には変化のなきもの一としてあらざるべし。生れて死す。是変化なり。もし生れて永久死せざれば進化の道は絶えて其分に止り宇宙は破滅する他なかるべし。斯く語らば汝等はいぶかしく思うならん。宇宙一定不変のものにて永久保持することあたはざるが故に、斯る神変不可思議の様を現出なし居るにて即ち完全無欠なる姿に構成なさしめんとて神はその増減変化を計り給うもその理由に基くならんと我等は考うるなり。
 例へば赤子が永久赤子ならばそは一個の物体に止まり何等向上発達をなさず、唯無益の長物となる。是が変化によりて次第に成長し、其々に架せられたる分野に応じてはたらきをなすに依って世は進化なし行くは当然なり。然してその架せられたる任務を果して更に肉体をすてその後霊化して又霊的に架せられたる業務に邁進し更に又その霊が任務を終へて退き進んで霊霊化して次の任務につく、斯くしてつきる事なく其より其へと道は開らかれ、或ものは神界に進み更に神々界に至ればここに絶々対の境地に入る。斯くして終りとなるかと云うに然らず。其より後は神々界より神界へ神界より霊々界へ、霊々界より霊界へ、霊界より空界へ、空界より更に又変化して或は一定の法則に従い神の命じ給うところに依っては或は又人界に来り又其々の境涯を経てつきるところなく移り変り行くは宇宙全宇宙の法則なりと我等は考うるなり。此事柄より考うる時絶対絶々対と雖も暫しも止まる処なく、変化きわまりなき事は明瞭にして敢て不審するところあらざるなり。故に宇宙全宇宙はしばしも静止なし居らざることの理も推して知ることを得るならん。汝等は不動体のものは変化なしと考うるならんも我等に言わしむれば世に不動体と云うものはなしと断言するものなり。例へば一個の岩石は無空気の中に止むる時は永久不変なりと考うるならんも、決して然らず。その状態に応じて変化なすことは事実に於て証明することを得るなり。斯く考うれば不動体も決して静止なし居るものにあらず。汝等是に対して深く考へなば変化の妙味は更に更に深淵なる味を有すべし。

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