未知日記霊話集千六百九十五回  帰途案内記 NO115 空の中は空の実在あり。故に上界には様々の異なれる世界は、現出なし居る事に思ひを致さざるべからず。汝等の世界に現今やかましく用いられ居る原子爆弾の如きものを以て、肉体は飛散すとも魂は傷けらるるものにあらず。もしその魂が未熟のものならば傷けらるる憂あれど、完全なる魂とならば決して飛散するものにあらず セイキョウ貴尊講義

未知日記 第十巻 帰途案内記       
巻の二
転界の巻 
NO 115
セイキョウ貴尊 講述

                    
 空ならんとせば空に化し、実ならんとせば実に化する自由の境涯を、永久続くる事を得るなり。所謂空源と実在とをつなぐ中間空にて永久変化する事なし。故に絶対となりて時間空間を有せざるものに化せられて滅することはあらざるものに化せられて滅することはあらざるなり。空の中にもそのはたらき又その分度に応じて其々の任務を有す。故に空の魂に化せらるるとも尚修養修行の必要はあるなり。然らずば宇宙は永久ならざるが故なり。斯くなり行くを正しき転界と云ふ。此空の分野が定まりあるによって、或は九流界或は十流界と区分されて、更にもとにかへるもあり、又上昇するもあるなり。
 我等の教ゆる処は上昇より上昇へと導かんと計るにて、下降せしむるを目的とはなし居らざるなり。故に世人は空より空を追ふて進むにあらざれば上昇は難し。是を誤解して空より実在へと進むならば其は下降となる。斯く説明したりとて空の中にも、空の実在ある事を忘るる勿れ。空の中は空の実在あり。故に上界には様々の異なれる世界は、現出なし居る事に思ひを致さざるべからず。汝等の世界に現今やかましく用いられ居る原子爆弾の如きものを以て、肉体は飛散すとも魂は傷けらるるものにあらず。もしその魂が未熟のものならば傷けらるる憂あれど、完全なる魂とならば決して飛散するものにあらず。唯魂にそなはりある一種のはたらきが、原子によって組織せられ居る一部分のみが失はるるの他、霊魂には何等の障碍を受くるものにあらざる事と断言するものなり。空の中に空の実在ありと語りし事に対して世人は又も迷ふならん。
 空の中に空の実在ありと云へば、世人は又も実在的のものを想像して、空と実とを区分せんと計るによって誤解を生ずるなり。空なるが故にはたらく。其はたらきを即ち空の中の空の実在と語りしなれば、空は大なるはたらきを有すと知らば、空の実在とは即ちはたらきなりと思はば判明するならん。空にはたらきあるが故に、実在のものを生ぜしむる力を有するなり。無始終霊子も空の中の空の実在と見なす事も得らるるなり。すべてのものには空実を問はず皆其々にはたらきを有す。そのはたらき全ては空より実を生み、或は実より空に返へる結果となるによって宇宙は構成せられ居るなり。されど全宇宙の大自然に帰りなば無始終霊子に帰するの他なし。無始終霊子は更にはたらきをなして、又も其々異なりたるものを組織する力を有す。然して此無始終霊子は言葉の如く増減変化はあらざるなり。

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