覚者慈音322

光明論 上巻 巻の一
                その9
  
                 セイキヨウ貴尊 講述


 「位置を有する光には居を有す。霊光にはその要なし
 形ある光はものを焼失せしむれども霊光はかかる危険なし

 
 位置を有するとある位置とは何の意味を指したるか。上の高位高官より下万民悉くは皆位置なるべし。貴賎貧富の差あるとも人間としての身に何等変る事なし。居とは其位置に置かれたる分野なり。霊光には要なしとは霊光は火に接すれば火に和し、水に接すれば水に和す。されば高きにも低きにも尊きにも賤しきにも悉くに和するを以て其要なしと仰せられたり。然るに人は己の分野に甘んずるを得ずして、他の分野を犯さんと計りてここに争闘を惹起して、果は修羅の巷を現出す。教主は是を愁ひ給ひて形ある光は物を焼失するものとの言葉を教へられたり。所謂嫉妬ねたみは物を焼き尽くす炎なり。和すれば嫉妬ねたみは生ぜざるに、和する事をなさず。他の持てる花は赤しと見るに依ってなり。霊光は高きもねたまず、低きも嫌はざるに依って物を焼き尽す害を与ゆる如き愚を敢てなさざるなり。不平不満は位置を有する居に順ずるを得ざる故ならん。昨日は貧しくとも明日は富豪と居を変ずる事もあらん。されば霊光を浴して如何なる居にも安んずる底の和順を求め得ば、不平不満は消えて喜悦より喜悦へと進むを得るなり。嫉妬深きは己の分野、己の天分を知らざるによる。不注意より火を失して近所隣家に火災を蒙らしむるの過失を生ぜざらんことを希望むなり。霊光の水にて煩悩を消すに工夫せよ。


形ある光は霊光に依って生じたれど霊光を照らす力なし
 
 汝等の肉体すべて神の恵に依りて生じたることは既に口にし居る処ならん。然るに汝等は神を知らず、否神の有無すら知らずして未だ半信半疑にて日々の生活を営みある事を、教主は知り給ふ。何となれば現今汝等の国は敵の飛行機によりて各所の神社仏閣破壊されたるを見聞して汝等の声を聞けば、真に神仏あるものならば斯ることを許容さざるに何等の返報なきを見れば、神仏の存在は疑はしと叫び居るにてはあらざるか。是未だ神の有無を知り居らざる故ならずや。さればこそ教主は形を有する光は破壊するを得れども、霊光は破壊するを得ずと仰せられたるも此理なり。神社仏閣はもとより光の存在なれば形あり。形あるによって破壊するを得れども、霊光は破壊されざるなり。破壊されて思ひ悩むは汝等の心なり。汝等の心は形ある光なれば破壊さるるなり。
 例へば神社仏閣破壊されし時、汝等の心も共に破壊されたるなり。神社仏閣の破壊に依って汝等の心が敵に破壊されたるにて、神仏の霊光には何等痛痒を感ぜざるなり。即ち神社仏閣は汝等が神を拝する目標に過ぎざるなり。神は斯る小さきささやかなる場所にのみ住居給はんや。汝等が集りてざわめく声は何処にても聞き給ふなり。然らば汝等は云はん。斯る不敬不遜の行為を我等が崇拝する神に加へたるを何とて処罰なし給はざる。斯る
力無きものならば神よ仏よと信じ奉るに由なし。今日よりは我等信ずるも信ぜざるも何の効なきを、何を求め苦んで行為を正しくせんや。我儘気儘に振舞ふも差支なからんと云ふならん。
 視よ! ここに至らば汝等の信仰は既に敵国の術中に陥りて破壊されたるなり。破壊せられて心弱くなれば戦ふ力は劣へ行きて敗をとるは火を賭くるよりも明白ならずや。神の社は人によって建てられたれば戦い終れば、又建つるを得れども心が破壊されて四分五裂となりて一致を失はば再び立つ能はざるべし。汝等の盟邦独逸はわづかの学問と智慧に誇りて破れたり。是に依って見るも人間の智慧のたのみ難きを知らん。汝等、信仰の強きを知り度くば印度の聖者ガンヂ-を見よ。粗暴のイギリスも彼には手を焼き居るにてはあらざるか。汝等の国は一致を欠き居るを以て将に累卵の危きに置かれたり。独逸の如くならざるよう今にして心づかずは悔ひを千載に残さん。一致せよ!一致せよ!然らざれば霊光は輝かざるべし。教主の仰せられし如く。汝等の心の光は霊光に依って生じたるなり。然るに此霊光を知らざるは霊光を照らす力の無き故なれば知るを得ざるなり。霊光を蒙らずして神を知らんとするは、木によりて魚を求むるよりも尚難し。

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