第六回 面白い本を見つけた その本の名は「ありがとうの神様」 著者の名前は小林正観さん

自分の力で努力する人の力量は1
「ありがとう」を言う人の力量は100

             小林正観



人間はA型人格とB型人格に分かれます。A型、B型と云っても血液型の話ではありません。私たちの人格を便宜上「A型」「B型」の二つにくくって、それぞれの特徴について考えてみましょう。
A型人格
「責任感.正義感.使命感.義務感が強い」それは
自分にも他人にも厳しい。
お風呂は熱め、コーヒ-はブラック、ウイスキーはストレートが好き。
カレーは辛口が好き。
眉間にシワを寄せ、口はへの字、耳たぶがなくて切り立っている。
B型人格

「競わない、比べない、争わない」それは
協調性がある。
お風呂はぬるめ、コーヒ-はミルク入り
ウイスキーは水割りが好き
いつも笑顔、口角が上がっていて、耳たぶが垂れさがっている。

A型は厳しいタイプ、B型は緩いタイプです。小学校、中学校、高校、大学の教育は基本的に、A型を作るためのシステムです。
A型の基本的な価値観は「努力」です。私たちは学校でも家庭でも、「努力」することを教わりました。そして「努力」の反対語は「怠惰」と教わりました。ですが、「努力」とは、見方を変えると、「自分の力しか信じない」ということです。
自分の人生を作っているのは「自分の力(努力)である」という考え方は、驕り、高ぶり、自惚れ、傲慢です。「努力」する人生」は常に今の自分を好きになれず、「まだまだ、もっともつと」と満たされない人なのではないでしょうか。
私の長女は知的障害を持っています。この子は努力することも、頑張ることも必死になることもありません。「A型」の価値観でこの子を見たら、「全く価値がない」ことになります。でも実際はこの子がニコニコ笑っているだけで、周りの人間は安らいで、温かい気持ちになって、優しい心になれるのです。ということは、人間の本当の価値とは、「B型」にあることがわかります。
人間は頑張るために生まれてきたのではなく、「喜ばれる」ためにうまれてきたらしい。ヒトは一人で生きているときは、「人」。「人の間」に生きているから「人間」なのです。人の間で、何かを頼まれて、それをやってあげて、「ありがとう」と喜ばれることがなければ、自分一人で頑張っても意味がない。それは単なるエゴかもしれません。
「努力」の反対語は「怠惰」ではありません。努力の反対語「感謝」です。「自分の力」などなく「まわりの人によって生かされている」と気づくことが「感謝」です。自分の力で頑張って努力する人の力量は「1」。一方で、100人に「ありがとう」と手を合わせれば、「ありがとう」を言われた人が味方になってくれるので、力量は「100」になります。1000人(せんにん)に「ありがとう」を言えば「1000人(せんにん)」の力を得ることが出来て、「仙人」のように凄いことができる。だとすれば、自分の努力はどうでもいいから、自分のエネルギーのすべてを「ありがとう」に使った方が得、というのが私の結論です。

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