未知日記　　　第十一巻　　　　絶対界　　　　神霊界　　　ミキョウの泰岳師のこと　　　テツシン貴尊講義
2021.0309
　汝は其家に住居て神との約束を履行せず、然して永久汝のものとして、神を虐ぐるならば如何なる結果をもたらすや。汝、神より力すぐれて神を虐ぐるとも家は家なり。汝を安らかに住まはするならん。さりながらもし神がその家を見捨て給ふならば如何に変化するや。其家に対して修理を施さずくちはつるままに放任するならば、汝は其家を修理する任務をなさざるべからず。もし其家、汝修理せざれば永久住居ふことは難かるべし。ここにも亦相対関係となりて一種の悩みを惹き起し、安からぬ思ひを抱くの余義なきに至るならん。とにかく法によって家は作られ、法によって家に住まい、法によって安らかともなり危険ともなる。是等も小自然と大自然の関係によって種々様々変化あるなり。されど家は唯己の分度を守りて、他の分野を犯さざるが故に、如何なる事故が外部に現はるるとも斯ることには関係せず、己が任務をはたし居るにてはあらざるか。所謂大自然の原理はここに存す。
　かの泰岳が己の分度を守り他の事にこだはらず外部よりは愚者とか種々様々批評せらるるに不拘、己の分度を恰も家の如く守り通したる結果は、天界の姿をそのままに受け入れて、ミキョウの座に置かれあるも、是皆大自然の法則に順じたるが故なり。汝には汝として架せられたる分あり。その分を守らずして八方に耳目を引かされて、分度を超えたる不自然に順ずるが故に、苦み悶へて大自然に順ずることを得ざるなり。汝は神の家に住いて神との約束を守らず、神を虐げてその家を横領すとも、其家の滅する時期至らば又他に居を変へざるべからず。されど神は又もその家を再建して其人を住はせる力あらん。故に悩むものは汝なるべし。所謂汝に出て汝にかへる、是即ち相対自然の法則の結果が、大自然の法則の結果が、大自然の法則に化せられたるが故なり。