未知日記講演集   こだま会日誌  第百十回   円海大師講演   坂本道博筆記

二月十七日
以下年不詳

未知日記   未知日記講演集   こだま会日誌   円海大師講演   坂本道博筆記


人間性をのばして行けば霊を知る様になる。霊は動物性、人間性に拘わらず通じて居るが
(霊は全てに通じる) 之をわかるには人間性にならねばならない。
動物性と人間性は混合して居るから、どちらかにはっきりさせる所まで修行しなければ霊ははっきりわからない。
人間性になってから先に修行がある。
動物性から人間性を動かしているからわからない。
人間性から動物性を動かす様にする事。
人間性を動物性に引き入れるから苦しまねばならぬ。
即ち陰鬱性になり、不平がおこる。
(肉体に欠陥ができることからおこるものには痛いか、だるいか以外の苦しみはない。)
いつも心を明るくして、明るい方へ明るい方へとして行く。之が修養。
ものをたくさん覚えるは修行にあらず。


動物性で普通にくらして居るのだから之はわかる。
人間性になると言うはむづかしい。然しなって見ると何でもない。
人間と動物は固着している。
然し之を分離させる必要はない。弥陀に、あなたまかせにしてよしなに計らい給へと言うは、報恩感謝の念仏と言う。全ての宗教は、人間性に生まれかわる(往生する)ことを眼目とする。
キリストの天国(転国)と考へるは面白し。
肉体を捨てると言うは、動物性を離れると言う事。
幼にして親を信頼し、青年になり恋愛によって男女信じ合う、
壮年期は夫婦信頼し合うが、情欲がなくなると何か淋しくなり、人間以上の無形のものを心の中に取り入れてそれに慰安されて生きて行こうとする。之が動物性の天然現象。
あまりかしこすぎてはいけない。
犬猫を訓練したと同じ。
馬鹿でも明るくにこにこして居ればよい。
明るい方へ向かうは人間性。暗い方へ向かうは動物性。
すべては天にまかせてにこにこすること。天にまかせないからすべては自分の肩に重荷がかかって苦しくなる。之を捨てて明るく暮らせ。
何と考えへても汽車に乗ったら汽車まかせにするより仕方がない。(汽車の中で走るような苦労をするな)
世の中の事は何も心配も苦労もない。

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