覚者慈音1658      未知日記 第九巻   因果論  人身篇  第四巻      インショウ、ミキョウ貴尊講述

覚者慈音1658
未知日記 第九巻 因果論       
第四の巻
心霊篇     
第六十六    汝のすべてを霊にゆだねよ    
        インショウ、ミキョウ貴尊講述
           2020・01・05


 霊は形あり、声ある如く想像せば霊の力は却てその想像力にはたらきをもたらすが故に、又もや横道に迷ひ入る事もあらん。恰も水の中に泥を入れたると同様となる。霊は清らかなる水の如く、濁せば濁り、澄ませば澄む。されど霊の本来は清らかなるが故に、一時は濁れど是を根底にかへせば、即ち清浄となるなり。故に一旦悪き行為をなせば、悪きに染まり居れど、根は清らかなるが故、その悪きを捨てなばもとに復す。此理より考へ霊を濁らせずば、正しき自然に順じたりとの結論に達す。是即ち運命開拓なり。貴尊がしばしば仰せられし如くすべてを神に任せよ、神を知らずとも神に任せなば、其にて汝の使命は全うすと仰せられしは是なり。即ち神より作られたる霊なるが故に、清らかにして汝の身心を浄化することを教へられたるなりと知るべし。例へば汝の一生は資産家にあらずと仮定して考へ見よ。汝は多くの財産を求めんとして努力し、漸く望みを達したりとせんか、其財産は汝に添はずして其を自由に使用することは至難となりたる時、汝は其に対して如何に考ふるや。唯悩みの多くするの他なかるべし。然るに汝は初めより其資産家にあらざる事を知りて、己が本分に基きて努力なし居らば、世の中を安楽に何の屈託もなく過すことを得るならん。資産家になりしは誤ちにて、苦むはこれ霊にまかせずして霊の自然を、逆用したるに他ならざるが故なり。斯る例は少なからずあるなり。すべてを霊にまかせて日々の任務をなし居らば、其にて汝の使命は全うせられ、天の高きに上る事を得るなり。他家の花を羨むが故に、己のすべてを己に任すことをなさずして、他家の花に心奪はるる如きは一般世人の思ひにて、其が嵩じて過失を惹き起し他家の花を盗むに至る。他家の花清ければその清き花を見て、己の汚れを払はんことに努力せば、霊は汝の心も身もすべてを浄化めん。我家は茅屋なるが故に附近の宏壮なる家を羨み、見事なるものに建築せんと思ふは、これ一般の心理なり。即ち自然に順ずることを知らずして、他家の美なるに縛ばられ居る故なり。他家の美に依て我家の醜を知る。是を知るが故に、他を羨み、他を妬み、却て己が心を益々暗くす。我心の暗きはすべてを霊にゆだぬることをなさざるが故なり。美なる処に醜ありも醜ある所に美あることを考へずば、霊にゆだぬる事は難し。この説をききて世人は如何に考ふるや。定めて迷ひを深くしたらん。

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