覚者慈音1101 未知日記 第六巻 光明論  光明論下巻 巻の十 完結篇  教主寛大講義

覚者慈音1101
未知日記 第六巻 光明論       
下巻 光明論 巻の十 
完結篇
                     教主寛大 講義
                    2019.6.27


 気を洗はんとならば気を以てせざるべからず。その気とは何ぞやと云ふに悪き心は善を以てしては唯掻闘(? 争闘では)となりて容易に脱落せざるにより、悪は悪にて洗ひ、邪は邪にて洗ふを要す。かくなして悪は脱落して善と変じ。邪は失せて正に化す。汝等は悪行を捨てて善業をなさんと計る時、善悪此処に衝突して悪に勝利を帰せしむる事あり。是法をあやまるによりてなり。
 我、試みに汝等に一問を与へん。もし汝の父母が罪を犯せし時、その行ひを知る者は親子の他になければ汝此行ひを決して他に洩す勿れと、父母よりかたく止められしと仮定せよ。然してその罪状が何かの動機にて発覚し法廷に審判(さば)かるるとせんか、汝は証人として召喚されし時、如何に答ふべきか。是なる問題を解決し見よ。我、巻末迄汝等に回答せず残しをかん。
 汝等神に救ひを求めんとせずとも神は汝等を救はんとなし居るなり。然るに汝等は他を救はんとの真心ありや。神の心の如くすべてを救はんとの面影にても汝等の心に映ずるならば、既に汝等は神の御手に抱かれたる験なりと思ひて益々信仰の度を加ふべし。人には悪もあり、善もあれど死すれば一片の煙一塊の土に帰するのみ。世に残すはその業にすぎざるなり。
 汝等は肉体を父母によって地球に生れ、育てられて成長し幾歳かの時間を重ねて今は地球の父母によって天界に生れたり。肉体の母胎は十ヶ月、地球の母胎は幾星霜、何れが長かりしか。汝、赤子の頃母より受けし母乳に育てられ、其が味を知るか。又飢を誰に訴へしか。母乳を与へずとて母を怨みしか。飢餓は誰に訴へしか。又呉れぬとて他を怨まず、母を怨まず、されど他人も母も彼を飢えしめざるべし。汝は地球に宿りて(妊娠)その母体にありて他を怨み又神をうらむ。されど他人も神も汝を飢えしめず、軈て年充ちて母胎を出でたり。汝は地球の母胎を離れたる以上、今よりは地球のものにあらざるなり。地球に残さるるは俗に云ふ後産なればやがては取りだされて葬られん。汝等今後は如何になすべきか。生るれば誰に食を求めんと願ふや。寒ければ誰に衣服を求めんと願ふや。かかる事は汝等よく口にするところにて、死したりと悟れば世間に怨みもなし。されば今日より生れかはりしと思ひて働かんと云ふを、我は聞くも真実心の底より改悟せる人ならば、其さとりによって必ずや物事は成就すべし。然れども口先の思ひにての行為ならば事実に反す。斯る人は世間に多し。

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