覚者慈音1098 未知日記 第六巻 光明論  光明論下巻 巻の十 完結篇 教主寛大講義

覚者慈音1098
未知日記 第六巻 光明論       
下巻 光明論 巻の十 
完結篇
教主、出座、厳戒の辞、礼拝


                     教主寛大 講義
                     2019.6.25


 善智進めば悪智是に順じて進む。進むるは是か、進めざるが是かに迷ふならん。善悪即ち迷ひなり。焉んぞ是に執着するの要なからん。智慧はもとより迷ひにあらず。善を知り悪を知らば善悪共に失せてかげなし。是を知るは智慧なり。智慧なければ善悪の区を明らむるを得ず。故に知らずして悪を行ひて身心共になやむは是智なきに依る。又神を知らず善事を行ひて思はぬ福を得るも是智なきによるなり。禍福は汝に出でて汝にかへる。是天の法則にして神の罰、神の賞にはあらざるなり。
 蟻の世界には蟻の法則あれど人是を知らず。人間界の法則は蟻又是を知らざる如く、神の法則は人知らざるが故に我、汝等に是を伝へんとす。信ずる者は信ぜよ。信ぜざる者は信ぜずとも可なり。
 ミキョウ、セイキョウ、テッシンによって少なからぬ智慧を修むるを得たる汝等は幸福なりき。然るに意志弱はき汝等は学びて是を修するを得ず。今尚宙路に迷ふを見てうたた憫なるを禁ずる能はず。我が教へは正しと信ずれば今一段奮起して精進せよ。我が教へ非なりと思はば他に善行を求めて学し、あやまてる道を踏まざるよぅ努力せよ。
 汝等一人にても悪道に入りて永久の苦をつくること勿れ。我が教へを信ずると信ぜざるは汝等が心任せなれど、迷信妄信は慎むべし。神の法則は一様にして二なければ我説くところと他の説くところ説明の方法に於て相違あるのみ。帰するところは同一なり。その結果に相違あらば正しき法則にあらず。汝等は既に前夜死したるなり。今朝は更に生れかはりたるなり。大晦日は夕にて今朝は元旦なりと考へ見よ。汝等月満ちて今日は母胎を離れたる赤子なりと知るべし。されば汝等は既に下界の者にあらざるなり。今や汝の遺骸は棺に納められ、茶屋一片の煙とならん。斯くなりての後を汝は何をなすべきかを考へ見しことありしか。汝等死すれば其迄と考へ居たらん。然るに今汝等は再び活きたり。再び生れたり。されば汝の遺骸は既に消えて影なし。宿る処は何処ぞ。
 今朝は目出度元旦なり。去年の垢は悉く洗ひ清められて垢づきたる衣は、新らしく清らかなるを纏はされたり。汝等の気分は如何に。何かは知らず爽快にして怒り悲しみの心は影を没したるならん。朝日は輝き鳥の声すら清らかに聞え見るものすべては美はしからん。されどその悉くは昨日のものとは何等異なることなきなり。悟は斯る処にもあるべきを汝等は心づかざるか。

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