覚者慈音94 6   未知日記 第六巻 光明論    下巻 光明論 巻の五    円海大師の言葉

覚者慈音946
未知日記 第六巻 光明論       
下巻 光明論 巻の六 
教主講、セイキョウ貴尊解説
悟道篇  上
五味は如何にせば整へ得らるか
円海翁談


                円海大師 講述
                2019.4.21
                   217番


 まあ考へても見なされ。民主主義、共産主義、社会主義、自由主義等々、饒舌鳥が集って今の日本と云ふ小さい森の裡でペチャペチャとまことそらごとをしゃべり散し、未だ其でも飽き足らず、婦人迄も飛び出しての乱痴気さわぎ、其に今日は昼餐会、それ晩餐会と己等は働かず手あたり次第にあるものを食いあらすと云ふ実に、始末に悪き鳥共ぢゃありませんか。女は男と同様かことをすると家を整へ子供を養育する重い働きだけ余計な仕事をせなならぬ。して見ると其だけ女はわりが悪いと愚痴をこぼすようになりませう。
 慈音さん。貴下は、そうは思はんかな。其に男女同権で女にも政権が与へられたと喜んではしゃぎまわる女達の馬鹿さ加減、今の女は其が偉いと思ふて居るのは可笑しい。今少し経てばきっと不平を称へ出して、男にも御産をせよと云ひ出すかも知れますまい。ハハ。慈音さん。男より女は一段上位にあるべき筈ぢゃと私は思ふが、男女同権となれば女は一等低下したことになりますぢゃ。慈音さんでも私でも育てて呉れたのは母ぢゃなかったかな。父親も育ててくれたには相違ないが、其は生れてからのこと、胎教はしてくれなかった筈ぢゃ。そうぢゃないかな。慈音さん。だから女は無智無能であってはならぬ。広く学んで博学多才の修養修行が大切ぢゃ。そうでなければ立派な人間は生れない。こんな分り切ったことに心を止めず、やれ政治がやれ婦人の待遇改善とか唯ガヤガヤ饒舌鳥の如く時間つぶしをして、現在さしせまって居る子女の教育国民の無智を考へず、又婦人教育の道を等閑にして女が政治家になったとて、其が果して日本の将来のため益するかどうかは問題ではないでせうか。そんなことを考へる暇があるなら、そんな饒舌をする暇があるなら少しでも自分の仕事に勉強して多弁鳥の仲間入りなどせぬことぢゃ。でなければ今の日本の森は枯れてどうすることもならぬようになりますぢゃ。饒舌鳥は口賢くしゃべるばかりで能はない。暗い所へ隠れて悪い事をするのと森のこのみ木の実をつつくのは彼等の仕事ぢゃ。遊んで食って太平楽をならべたがるは饒舌鳥の本性ぢゃ。そんなものの仲間入りをして居たら、終ひには追い出されて同志打ち喧嘩を初めて身を亡ぼし根絶の憂目を見なければならぬはめに陥りますぢゃ。其でなくとも米国は日本種の根絶を謀つて居ることに気附かぬようぢゃが、私は是を案じますよ。後に鸚鵡九官鳥にならぬ用心肝要ぢゃと思ひます。慈音さん。そうは思はぬかな。オオ、是は貴尊の話につりこまれてついとんだ道草を食ってしまひました。
 ところで、慈音さんに少し話して上げたい事があります。其は他でもありませんが今も、慈音さんが、私達の修行に対して色々不審をして居られるようぢゃから、今日は是に対して少しお話をして上げたいと思ひますのぢゃ。普通の人から見ると成程馬鹿々々しく見えるでせう。又心ある人から見れば自分さへ修すれば其でよいと思ふのは行者だとすれば利己主義だとも思ふでせう。又深山幽谷にもぐりこんで人交はりもせず獣類と生活を共にするは原始時代の野蛮人で、彼等は如何なる修行して天空を翔けまわる人間になったからとて、其は余り手柄にもなるまいに。何の為の修行をするのだろふと嗤ふ人もあるだろふと思ひますぢゃ。そこで是等のことについて私は言訳して貴下方の不審を晴そうなどとの考へは少しもありません。ぢゃが是等の不審は他の人とは違い、慈音さんのやうに貴尊方や寛大の指導をうけて居らるる人に話して上げ少しでも修行の参考にして貰ひたいと考へてお話します訳ですからその心持で聞いて下さい。

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