未知日記霊話集千八百二十一回  帰途案内記 NO238 二流界は空路の其の如し。故に自由自在にして何等の防備もなく解放せられ居るが故に、危険と云ふもの一つとしてあらざるなり。此説を聞きて世人は早く理解する人となれよ。稗粟粒にも足らざる所に住居て一国々々が障壁を構へて住居し居る愚さを、早く捨てんことを望む セイキョウ貴尊講義

未知日記 第十巻 帰途案内記       
巻の四
最終の巻 
二流界、仮称霊空界     
セイキョウ貴尊 講述
                     


 世人は大なる事を知らずして小なることを大と思ひてあやまり居るが故に、安国論は果なく戦はさるる結果となるなり。日本を日本としアメリカをアメリカとし小さく区分して考ふる如き愚なる考へにて、宇宙の自然とか或は神を知るとか云ふが如きことは、到底望むとも目的は達し難し。其が一家一門より一国一界に及ぼす底の進化論を考ふるならば、望は大となりて尽るところなからん。徒らに国防を考へて小さき枠の内に閉ぢこもり、周囲に障壁を構へて他の侵入を防ぐ如き考へにて、何時かは世界安全の目的を達することを得んや。世人の一界とは微々たるものにて現在に於てすら、僅かの時間にて地球を一周するにてはあらざるか。是、空の大なるを示めし居るにてはあらざるか。大地を汽車汽船にて一周せんとせば長き時間を要するに不拘、飛行機を用ゆれば僅少なる時間にて是をなし遂ぐるにてはあらざるか。空路は自由なり。陸路は同じ自由のそなはりありとも空の力には及ばざるべし。
 我等の語る空とは世人の考ふる空の意味とは大いに異なる。世人が如何に陸上に於て障壁を構ふとも空より攻撃せらるればその防備は空しかるべし。この理をよくよく考へよ。二流界は空路の其の如し。故に自由自在にして何等の防備もなく解放せられ居るが故に、危険と云ふもの一つとしてあらざるなり。此説を聞きて世人は早く理解する人となれよ。稗粟粒にも足らざる所に住居て一国々々が障壁を構へて住居し居る愚さを、早く捨てんことを望む。世人は蟻の世界を見て如何に感ずるや。小さき穴の中に厳めしく規律正しく生活なし居る蟻を見て、己が身にひき比べて考へ見よ。宇宙より世人を見れば蟻にも及ばざる愚をなし居るとは考へざるや。せめては愛国主義を愛界主義に変へなば如何。
 肉体を有する間は何処に住居するとも其に自由を与へなば如何 !  地上に住居する人種を如何に遠ざけんとなすとも、空間に居住する事を得ざる人類を、何処に追放することを得んや。此理を考へよ。大凡地上に置かれたるものは地上に於て棲息するは自然なるべし。その人類を何処に遠ざくるや。世人は分り切りたる事柄を、解し難き意味に変更せしむるにてはあらざるか。分り切りたる事を分らなくする如き事をなして、其を道理の如く考ふるは大なる誤ちにてはあらざるかとは考へざるや。所謂道理を曲げて理窟となし居るが故に、此種の如き論争を構へて却て世を混乱に導き居るなり。隣家を愛せよ。隣国を愛せよなどは是真の自然にあらず。隣家を愛せよと云ふは己の家より出でたる言葉なるべし。隣国を愛せよと同様なり。隣家も我家なり。隣国も我国なりの言葉も是一方自然にして正しき言葉にはあらず。我家と云ひ我国と云ふは我を中心としての考へなるべし。故に是等は光体自然にして一方的なり。

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