未知日記霊話集 第千七十二回 光明論 下巻 巻の七 すべて彼等の状態を見るに彼等の多くは霊の感応にあらずして魂(こん)の現はれなるもの多し。故に彼等の状態は肉体を振動せしめ或は顔色に変化を来して蒼白となり眼光は異様に輝きを見する者きはめて多きを見るに徴しても明らかなり セイキョウ貴尊講義


未知日記 第六巻 光明論       
下巻 光明論 巻の七 
教主講、セイキョウ貴尊解説
悟道篇  下
霊光と霊感の区別を如何にすれば知る事を得るか


                セイキョウ貴尊 講述
               

 汝等はよく彼は霊感者なりとか、或は彼は霊媒者なり、彼の言彼の予言はよく適中す。彼は幾年か様々の行をなして得たる霊感なれば信ずべし。然して彼の加持を受くれば如何なる病気も治癒す。彼は活神なればなりと云ひふらして信仰なし居るを我等は知る。汝等は余りに無智なりと我等は顔をそむくる事多し。神は地上に薬石となる物を作り又医術を用いさせしは何故なるかを考へ見よ。一聞(いちぶん)瞭然たらん。然らば一般称へられある霊感又は霊媒とは如何なるを云ふか。又其理由について語らば次の現象の現はれとなる。すべて彼等の状態を見るに彼等の多くは霊の感応にあらずして魂(こん)の現はれなるもの多し。故に彼等の状態は肉体を振動せしめ或は顔色に変化を来して蒼白となり眼光は異様に輝きを見する者きはめて多きを見るに徴しても明らかなり。又彼等は顎をひき頭をやや伏目がちとなり居るも魂(こん)の現はれにて霊光にあらざる事を知るなり。汝等は斯る様を呈し居る者の言葉は決して信ずること勿れ。彼等の多くは神経過敏症とか血族性病弱者などに多く、又変態的迷信者に見らるる現象なればなり。是等は誤てる方法にて心を鎮圧して魂(こん)のみを働かせて其が霊なりと信じ居るなれば正しき事と正しからざるとの判断あり。所謂合ふも不思議合はぬも不思議と云ふが如きは、是霊にあらずして魂(こん)の働きなればなり。修行法を誤りて一時感じ来るを霊と合致なしたる如く早合点なす結果、斯る間違ひを惹き起したるなり。是を是正せんとなれば今一層の努力して其魂(こん)を抑圧して魄を引き出し、更に進んで此魄をも鎮圧して後にあらざれば霊と合致するは難し。慈音は五六年前迄座禅に依て見性したりと喜び居たりしも即ち魂(こん)を見たるに過ぎざりしなり。さればこそ彼は禅をなさざれば直ちにもとに復して影を見る能はざりしなり。一般僧達の中にすら非常に優れたる者にも魄を引き出して、仏の如く誤認し居るも少なからずあるなり。さればこそ慈音は従来座禅より受けたる魂(こん)を霊と感じ居るを教主は知り給へるによりて今日迄かたく誡しめて他よりの質問にしても明答を避けしめられたるなり。

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