未知日記霊話集千六百三十七回  帰途案内記 NO56 魂を完全ならしむるには即ち霊を伴はずば育つものにあらず。故に霊魂一体化せしめてここにはじめて四律の法則は定まると知るべし。即ち心身魂霊の四律が一体となりて、ここに初めて人の使命は全きを得ると知るべし セイキョウ貴尊講義

未知日記 第十巻 帰途案内記       
巻の二
転界の巻 
NO 56

セイキョウ貴尊 講述
                  
 我斯く語らば魂を完全につくりあげたる人ならば薬石を用いずとも病苦は治癒するかとの質問をなすならん。是に対して然りとは答ざるなり。例へば汝等飢餓に瀕して今や死せんとなす時、その魂が如何に大なるはたらきをなすともその肉体を満足せしむる事難からん。是には食を与へずば満足は得られざるべし。それと同様にて魂が如何に完全なる具備あるとも、肉体に対しての働きは飢餓に対しては食に及ばじとの結論とならん。是三対の法則なるが故に斯くも危険は伴ふなり。されば魂完全なる人と完全ならざる人との相違を確かに認識しをくの必要あらん。然らざれば迷ひのみ深刻となりて信の力は阻害せらるる憂あり。是等に対して今少しくはしき説明をなしをかん。
 先づ身心を養育するは魂にありと見なして考慮せざるべからず。魂は空にして限度を有せざるが如く語り居る宗教者達は多し。されどこれを相対絶対の区別より観察する時は、空の如く思はるる魂も身心に交はらば実となる。故に魂は空実両道に化せられ居ると見なしてここに一段の工夫を要す。魂は不滅なれどその働らきの力には限度を有する関係より思ひめぐらさば、空なる力を拡大して実の働きを強からしむるにあらざれば、魂としての本分は全うすることは得がたし。
 両道にまたがりたる魂なるが故に、空実共にその働きを強くして一体化となし、その一体化せしめたるものを不滅の処迄運ばしめずば、天の使命を全うしたりしとは云ひ難し。要は魂を完全に稔らすにあらざれば使命ははたされじと云ふ結論となる。大序篇に於て語りたる如く魂を接続魂たらしめて、霊に根を拡げよと語りたるも是なり。魂を完全ならしむるには即ち霊を伴はずば育つものにあらず。故に霊魂一体化せしめてここにはじめて四律の法則は定まると知るべし。即ち心身魂霊の四律が一体となりて、ここに初めて人の使命は全きを得ると知るべし。是に依て三対四律の説明は終りたりと思ふが世人は尚も不審を抱くや。

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