未知日記霊話集 第八百八十一回 光明論 上巻 巻の三  未知日記 第六巻  神の欲するもの、望み給ふは即ち汝等が立派に結ばせし智慧の魂魄なりと知るべし  教主寛大講義

未知日記 第六巻 光明論      
上巻 光明論 巻の三     
          
                  教主寛大 講述
                  
                      第83番


 汝等は肉体の各部分を考へず、生命の生死にのみ囚はれて生死を考ふるによりて理解も遅鈍となり居れるなり。肉体の各部分観察し見よ。日一日と変り行く己の姿は種々様々の細胞の増減変化によることを汝等もよく知りながら、是が生死し居るに心づかざるによって、生死の大事を体得する能はざるなり。家畜魚類は人に食されて養ひとなるは天の使命なりと仮定するならば、食されて初めて使命を全うしたるなれば、即ち成仏したるならん。されど食されずして捨てられたるならば、使命を全うすることを得ざるにより成仏することを得ざるなり。家畜魚類はその魂を再三再四繰り返し家畜魚類に宿して肉を作るは天の使命なり。籾の魂は籾に宿りて米を作るは籾の任務なり。されば人は何を造り何をなすは人の任務なるか。家畜魚類米を作るは人の使命なるか。然りとせば人間はあまりに低級動物に過ぎざるならん。己が喰ふ食物栽培に生れ来りしに過ぎざるなり。斯ることが天命とは考へ難からん。猛獣はまだしも皮を残す。人は屍をもてあまさるるにてはあらざるか。汝等は如何に考へて天の使命を果さんとなすや。
 神は人間を地上におきて其行為を見て楽みとなさんとて造りしと思ふや。然りとせば神とは余りに悪戯者なるべし。汝等よくよく考へよ。魚族は大きくなりて美味なるもの、家畜はよく肥えふとりて柔らかきものは喜ばる。人間は如何なるものを神に喜ばるるやを考ふれば、自然の理は自づと会得するに至らん。又汝等は桃梨を栽培するは花を見るを楽しまんとするを目的にてはあらざるならん。云ふ迄もなくよき果実を得んが為ならずや。神が人を地上に造りしも肉体の醜美或はふとり肥えたるものを得んとてにはあらざるべし。良き結実を得んとての目的なるは云ふ迄もなからん。されば良き結実とは何ぞと云ふことを仔細に思惟せば、汝等にも成程霊のことなりしかと思ひ浮ぶならん。されど霊はもとより純潔なれば最初より神の知り給ふ処にして、神の欲するもの、望み給ふは即ち汝等が立派に結ばせし智慧の魂魄なりと知るべし。

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