ある星でのオンラインの授業風景  帰途案内記  九流界中部の人類の生活 セイキョウ貴尊講義

未知日記講話集    九流界中部の人類の生活                     セイキョウ貴尊講述



 小さき例をとりて語らば、戸外にたはむれ遊び居る小児と雖も、世人の世界の人類とは比較にならぬ智慧を具へ居るなり。現今世人の世界にて大学者と云はるる人と雖も、中部の小児には及ぶべくもあらざるなり。此小児等は家庭電話を作り、恰も世人の持つ時計の如く是を胸につけて、戸外に遊び居るが故に、何処にありても我家との通話を自由になし居るなり。一例をあぐるも先づ斯くの如し。
 此界には現今書物と云ふもののそなへあらずして、すべては録図録音にして至極簡単なる機械なるが故に、ものの研究なさんとせば事実と同様に、古今の事柄を見聞する事を得るなり。学校の門をくぐるの必要もなく、居ながらすべての学問をなすことも得るによって、時間の空費はあらざるなり。又汝等の世界の如く大なる建築をなして議事堂を作るの要もなく居ながら、一国一界の約束をなすことを得るなり。
 例へば一つの大なる発見をなしたる時、直ちに是を一界全土に知らしめて、その実行も瞬間に全土にゆきわたる等々のそなへ、全きを完成なし居るなり。されば居ながらにして全土の人類悉くが、智識を得られて、世は益々栄えつつあるなり。世の中が進歩発達するに従ひて、それより其へと明らかならざる事の現はれ行くは、自然の現象なるが故に、彼等は自然に順応して益々すべての迷ひをはらさんと、智慧を磨き居るが故に、その不分明なる事柄が次第次第に判明して、智慧の光明は益々輝く。きはむればきはむる程自然は深き故に、はてしなく智慧を磨くことを得るなり。既に九流界の上部ともならば中部の比にはあらざるなり。慈音に示めしたるクウワオと云ふ動物の住い居る処を例として話を進むる事とせん。
 中部に於ては未だ陽性電気のそなへあるのみにて、陰陽一体の電気そなはりあらざるが故に、上界の智慧をとり入れて其によって、進歩をはかるそなはりは未だ完成なし居らず。中部は是をなさんが為に専心努力なし居るなり。されど上部ともならば既にそのそなはり全きが故に、八流界或は七流界との交通をはかり、その界と互に交はりを結びて見聞を広くなし居るなり。さればこそ中部の生活とは、その生活に於ても従って異なること多し。斯くも完全なる電気を応用なし居るが故に、その電力にて風害水害震災火災の防備も従って異なり居るなり。

×

非ログインユーザーとして返信する