覚者慈音99  大霊界 未来観 その4 教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界    巻の弐                         NO58                                       未来観          その4                                                         教主寛大 講述


 蝙蝠は鳥類にも属せず、また獣類にも属せず、為に相手よりうとんぜられて一生安らかなる生活を、なす能はずと云ふ童話は諸子も母より聞かされしならん。諸子は人間に属せず、動物に属せずして日を送り居らば、蝙蝠の如く生涯を安らかに送ること難かるべし。寧ろ何れかに位置を定めて安定したる生活に入る方却って安らかならん。両道にまたがり居りては苦痛は増すのみ。動物性をはなれて人間性を求むるか、或は人間性を離れて動物性に転落するか、その何れかをえらばざるべからず。然せざれば迷ひは却って深刻となる。蝙蝠となりて一生を寂しく送る人の多きは嘆はしき事ならずや。先にも語りし如く現在は既知にして未来は未知なり。既知より既知へと歩を進めなば道は消滅す。此理より現在より現在へと一歩々々歩を進むるならば、未来は既知となりて迷ふことなかるべし。未来を既知とするには推理力を働らかすにあらざれば目的は達し難し。されどその推理力が誤まてば既知は得らるるものにあらず。是等は如何なる方法によって得らるるや考慮し見よ。未知なることを知らんとて、諸子は学校の門をくぐり教師の教へを受くるにてはあらざるか。教師は指導者なるべし。汝等諸子はすぐれたる教師に従ひ居るや。汝等諸子の肉体にはすぐれたる教師が来り居るに不拘、その教師に従はんとはせず、徒らに独学をなし居りては容易には道を知ること難からん。然して語らねど汝を導く教師は、汝に来りあることに早く覚醒よ。テッシン。セイキヨウは汝等諸子に対して神を知らずともよし。神を作りては如何と迄語りきかせ居るにてはあらざるか。即ち汝を守護する魂は汝にあることを知らしめんがためにかくは語りしなり。汝の魂は無言詞なるが故に、その声は汝の耳にひびかざれど語り居る言葉は、有言詞となりて現はれ居るなり。
 叶はぬ時の神だのみをなす時、何か新しき考への湧き出でて迷ひを解き呉るる事のあることは、諸子も体験したるならん。是等は魂が発する無言詞が、有言詞となりて現はるる故なり。我等が諸子に魂を求めよと教へ居るその魂は、即ちこの無言詞より教へられ居るその教主を、早く発見せよと知らしめ居るに他ならず。眼にも見えず耳にも聞えず、手にも触るることの難きものが、汝の身体に宿り居ることに心附かば、そのものに対して己が肉体のすべてを任する底の修養修行をなし居らば、其にて真の魂が発見せられて、心眼心耳は始めて明らかとならん。

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