未知日記霊話集未知日記霊話集 第千二百五十三回 絶対界 第八章 天に昇れば雲の上人 出家と云ふは肉体の家をはなるることを云ふにて、深山幽谷に、或は寺院に入れよと云ふことにあらず。 肉体慾を離るることを、 出家と云ふなり。されば里にありても出家すること難きにあらず テツシン貴尊講義

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絶対界 第八章 天に昇れば雲の上人


 諸子は武力或は財力によって、人間を屈服せしめんとなすは、即ち動物性なり。 愛する心、憐む心、慈悲の心にていたはるならば、凡ては従ひ来り、又慈父慈母の如く汝の許に集り来ることは、火を賭るよりも明白ならん。是即ち人間性によって、融和なすが故なり。斯くして共にいたはり、共に助けて、世に処するならば争ひなどの起るものにあらず。 非理非道の行ひをなして財宝を多く貯へんと計るも、これ動物性武力なり。さればこそ資本家と、労働者との間に争ひの断間あらざるなり。 人を欺き世を欺きて己のみ、漁夫の利を計らんとするは、是動物性にして武器を要せざる戦ひに他ならず。斯くして諸子の世界は、今尚戦ひを交へつつあるにてはあらざるか。現にアメリカ人が日本人に対する振舞を見よ。亡びたる日本を助けやらずば、彼等は生くる道を失ふならんと、如何にし慈悲の如き言葉を用い居れど、助けやらずばと云ふ言葉は既に虐げたる意味にて、所謂眼下に見下したるならん。所謂足下に平伏したる者を、冷笑しながら眺むるに等し。かかる底の言葉を口にする以上、彼等はたかぶりたる心して接し居るならん。故に真の慈悲心にあらず。 所謂衣食足りて礼節を知るの行ひなれば、虚偽の慈悲なるべし。是等も動物性に属す。 もし一朝あやまらば、又も刃を向くるやも計られざるべし。されば宗教者たる者此点によくよく意を用いて、教へをなさずば取り返しのつかぬ結果を見る恐あらん。ものには些細なる事より、大なる過誤を惹起すこと多き故なり。 我等は日本人を知り、アメリカ人を知り、ロシア人もよく知る。彼等の一挙一動は我等知らずと云ふことなし。 故に斯る公言して憚らざるなり。もし我等が宗教者ならば、是等に関して種々様々の事柄をくはしく語りて、教へをなすこと難きにあらねど、宗教者ならねば斯かる点には、口をさしはさむことをなさざるべし。されど是等は宗教者に対して注意を与へおくものなり。話は横道に入りたる感あり。
  されど諸子は動物性にのみ囚はれて、人間性に入らんとはなさざるが故に、斯くもくだくだしく語り居るに他ならず。眼を開けよと語るは、動物性を捨てて人間性にめざめよと云ふことなり。動物性に囚はれ居りては、 活眼は開かれざるが故に、斯くも注意なし居るなり。 人間性となりて、はじめて活眼は開らく。 然らずば永久天の高きを見ること難し。 出家と云ふは肉体の家をはなるることを云ふにて、深山幽谷に、或は寺院に入れよと云ふことにあらず。 肉体慾を離るることを、 出家と云ふなり。されば里にありても出家すること難きにあらず。日々の業をなほざりにせず、その業を営むにあたって、人間性の心もてその任務に服するならば、即ち出家したると同様の関係となるなり。故にミキョウは任務に服しながら、道を得よと教へしは是なり。

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