未知日記霊話集千二百回 光明論 下巻 巻の十 霊光の冠なるがその冠を一言にて語らば全宇宙に通ずる放送局にして、すべては完備その上すべて全宇宙の真を究めたる其々の最もすぐれたる体験者が網羅して個々の特性の体験を放送して一切の指導の任にあたると同様の関係なりと知らば可ならん 教主寛大講義

未知日記 第六巻 光明論       
下巻 光明論 巻の十 
完結篇
                     教主寛大 講義
                    

 次には霊光の冠なるがその冠を一言にて語らば全宇宙に通ずる放送局にして、すべては完備その上すべて全宇宙の真を究めたる其々の最もすぐれたる体験者が網羅して個々の特性の体験を放送して一切の指導の任にあたると同様の関係なりと知らば可ならん。
 霊光に関する事柄は余りに広大無辺にして是を説き尽すことは至難なれど汝等が智識にて予測し得ざる不思議はすべて霊光のはたらく力と思はば可ならん。汝等が日々修養によって受くる智識の進歩もみな霊光の威徳による。汝等の肉体も霊光によって育てられ、又霊光によって様々に変化せられつつあるなり。たとえば人は罪を犯して罰せられ刑期充ちて釈放せらるれば、既にその罪は消滅して純潔となりて浄化(きよめ)られたる道理なるに、世間は是に対して前科者なりとして異様の眼を彼に注ぐ。是を見たる彼は其を怨み却て獄舎の気楽を思ひこがれて、再三罪を犯すは悪人の心理なり。
 汝等はこの理を解するを得るや。霊光輝くならばその力にて彼等悪者を浄化せしむるならんに、然らずとせば霊光はすべてに輝かぬにてはあらざるかとの疑問を起すならん。即ち霊光あるによって斯る現象は現はるるなり。何故かと云ふに一度罪を犯したるものは法網にかかり処罰せられてその罪状の償ひはなしたりとも、其によってすべては浄化せられたるにあらず。故に彼の良心は彼を呵責す。その苦は堪えがたければ彼は良心を離れんとして再三再四罪を犯し、最後に至って良心に屈服す。即ち人の将に死なんとする時その言葉やよし。人の性は善なればなりと云ふ。是即ち霊光のあらはれなり。天網恢々疎にして漏らさずと云ふも悪人に宿る霊光の威徳を云ふ。とかく悪事をひそかにたくらむとも、このたくらむ者の霊光は知り居るに心づかずして外部にのみ囚はれて内面に霊光の眼光りあるを知らず、又修養なき智者は己に良心あるを知りながら、良心は己の味方なればゆるさるるものと誤解して平然として罪を犯すに至る。まことに是愚なる振舞と云ふべきなり。我、かねて汝等に教へし如く霊光は善にも応じ悪にも組して何れにも染まらざることは既に知るならん。汝等の思ふ善なりと思ふことが案外悪なりしこと、又悪と思ひしは善なること多ければなり。まことの善悪は霊光のみ知る故に、汝等にくみするも染まらざるなり。然して最後は霊光に化せしむるなれども、最後に化せられては時期を失する憂あり。故に修養修行して早く霊光に浴して正しき善悪を知り、悪をすて善に従はざれば人と生れて人にあらず。神より受けし使命を全うする能はざるに至らば天分に反すべし。汝等が語るを聞けば「悪盛なれば天に勝ち、天定まりて人に勝つ」とか云へるを聞きたり。悪盛なりとて天に勝つ道理あらんや。即ち霊光は悪に和しつつあれど神は悪にくみし居らざるなり。如何なる悪者なりとも初めより悪者にあらず。悪に導かれて化したるなり。白きものは色に染り易し。されどその色を洗へばもとに復すの道理あらん。一度罪を犯したるものをその時によく洗はば清除もきはめて易けれども二度三度重ぬれば清除も亦困難ならん。心せざるべからず。

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