未知日記霊話集千八百十一回  帰途案内記 NO227 普通一般の世人にては到底望まれざる事なり。斯るむづかしき行をなさんよりは、仕事の傍ら常に油断なく拝みなし居らば、其にて塵埃は積載することなく常に清浄となりて、望は叶へらるること難きにはあらざるなり。心暗きは塵埃のたまり居る故なり。明るき心は清除せられてすがすがしくなるならん  セイキョウ貴尊講義

未知日記 第十巻 帰途案内記       
巻の四
最終の巻 
二流界、仮称霊空界
セイキョウ貴尊 講述
                     


 無我の境禅定三昧等の特殊の法は、なせば一時は得らるれど慈音が語り居る如くさむれば又もとに復す。是を持続せんとならば間断なく行い居らざればなし難し。其日々々の生活に追はれながらこれを持続せんとせばその修行は容易の事にあらず。普通一般の世人にては到底望まれざる事なり。斯るむづかしき行をなさんよりは、仕事の傍ら常に油断なく拝みなし居らば、其にて塵埃は積載することなく常に清浄となりて、望は叶へらるること難きにはあらざるなり。心暗きは塵埃のたまり居る故なり。明るき心は清除せられてすがすがしくなるならん。故にここに此点に着目せよ。
 元来日本人の如く常に苦り切りたる顔色にて、其日其日を生活なし居らば明るき心とはならざるべし。されど懦弱なる心となる勿れ。世人の心は明朗とせよと云はるれば誤ちて懦弱の心に変化すること多し。酒に酔ひてたはむるる如きは是心の明朗にあらず。是等は堕落の心にして濁り切りたる悪心なり。よく我等が見るところなるが芸術家の中にかかるもの多し。わけて文士などには斯る人の多きは苦々しく感ぜられるなり。酒に酔ひて名文を認めしと其は何になる事ぞ。所謂机上の空論とは彼等の挙動なり。とにかく言行一致するにあらざれば正しきとは云ひ難し。又清浄とも云ひ難からん。己悪を行ひて他に善をすすむる如きことは是言行一致にあらず。かく語らば悪を行ひて善を語る。是を数学にて現はさばプラス、マイナスとなるにてはあらざるかと、笑話にすぎざるべし。又曰く、彼等は泥中の蓮なりと。是即ち理窟にして道理にはあらざるなり。斯る輩には彼是論議の要もなからん。兎角世人の世界には斯る輩の多きは遺憾なり。故に口に平和を称へて行ひに戦ひをいどむ。然して何時かは真の平和を現出することを得んや。言行一致しての平和を早く構成せんことを我等は祈るものなり。

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