未知日記霊話集千七百九十七回  帰途案内記 NO213 二流界の葬儀 両界の間の空海は、陽霊陰霊の交はれる海にして、其中に現出なしたるは霊気と霊光が結合して霊魂を作り出したる、謂はば海にあらずして一種の霊池に等しと思はば可ならん。さればこそここに生れ来るものは即ち正しき霊魂に他ならざるなり セイキョウ貴尊講義

未知日記 第十巻 帰途案内記       
巻の四
最終の巻 
二流界、仮称霊空界その葬儀
セイキョウ貴尊 講述
                     


 先にも語りし如く霊は善にも組し、悪にも組すと云ふことの理も推して知らるるならん。この霊によって浄められたる魂とならざれば、霊と魂の融和結合は清浄とはならざるなり。魂に垢づき居らば霊も亦垢づく。されど霊は清浄にして魂は未だ清浄ならずば透明とはなり難し。何れが魂か、何れが霊かの区別なし難き程度迄進み行きて、最後に至って魂を霊に化せしめずば、真の霊魂とはならざる故なり。衣を纏ふは魂なり。故に衣を纏ふ間は未だ人間界を度脱したりとは云ひ難し。さればこそ二流界と雖も人間界として取り扱はれ居るなり。魂、浄化されて最後は霊と化す。霊と化しての後は何になるかを知らんとならば、先づ魂界を度脱せずんば知ること難し。世人は眼を天界に移し見よ。数多散在せる星がもし其一々が、人類の魂なりと見るならば世人の心は如何に感ずるや。恒星もあり、熱星もあり彗星もあり、冷星もあり寒星もあり、空星もあり種々様々異なれるあらん。是等は何によって作られしか、手細工にては到底作り得べきものにはあらざるべし。是を現出せしめたるものは、何によって作られしやを考へ見よ。然る時は霊の偉大なるはたらきは察せられるならん。宇宙全宇宙を構成したるものは即ち霊なるべし。その悉くを滅却すれば、即ち本来の霊にかへらん。人類何ぞものの数ならんや。其数ならぬ人類も偉大なる霊の力によって、組織せられたるものにてはあらざるか。
 世人の用い居る数学にて零を数として計算なし居るにてはあらざるか。零を何程重ぬるとも尽きるところなからん。故に零は無限大無限小とならざるかをよくよく考究せよ。然して是等より考察する時零は限度を有せず、然してそのはたらきが数学に於てすら大なる力を有し居るにてはあらざるか。数学に見る零に於てすら斯くの如し。まして人間の有する霊に於てをやと考へなば、霊の不滅なる事は不思議として考ふるの余地なからん。霊の不滅と云ふことをさとり得ば、この霊に和したる魂も亦消滅することなかるべし。何となれば霊即魂、魂即霊の関係となるによってなり。

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