未知日記霊話集千七百九十五回  帰途案内記 NO212 霊のことは古今宗教者の筆舌を極めて語り伝へ居れど、未だ霊の正体を知る人少なし。よつて二流界の様をくはしく語らば自づと霊の正体は認識することを得ん。大凡霊に対しての伝説はその範囲極めて大きため語る者聞く者、皆其々の智識の程度によって異なれるため、正しき霊の正体を認識なし居る人は稀なり セイキョウ貴尊講義

未知日記 第十巻 帰途案内記       
巻の四
最終の巻 
二流界、仮称霊空界
セイキョウ貴尊 講述
                     


 霊のことは古今宗教者の筆舌を極めて語り伝へ居れど、未だ霊の正体を知る人少なし。よつて二流界の様をくはしく語らば自づと霊の正体は認識することを得ん。大凡霊に対しての伝説はその範囲極めて大きため語る者聞く者、皆其々の智識の程度によって異なれるため、正しき霊の正体を認識なし居る人は稀なり。既に二流界ともならば霊の世界なりと見なして可ならん。されど二流界は未だ真の霊界にはあらずして、半霊半空の位置に置かれあるところにして、是を世人の肉体霊の思ひより想像するも、距離はきはめて遠きため明らかに覚ることを得ざるなり。よって我等の今後語るところを認識せんとならば、先づ心と肉体を仮に離れて、その考へを魂にうつして聞かれんことを望む。所謂空となりて聴くべし。他に心をうつしてさとらんとするも其は不可能なるに依てなり。所謂空魂となりて聞くべし。我等の説は心に聞かせと云ふにあらず、魂に聞かせよと云ふことなり。故に学者は学理をすてよ。智者は智慧をすてよ。然して暫く空となりて我に魂耳を傾けよと云ふなり。
 先にも語りし如く二流界の空海の中に育ちたる赤子が裸体にて育ち居ると聞きてすら、是を世人の常識判断より如何に想像すとも、到底その意味を解すること難からん。もし我等が世人と同様の常識にてあるならば我等もかかる不条理の説は語らんとはなさざるべし。斯る非常識の事柄を彼是語るものこそ愚者と嘲らるるならん。然るに上界にありては事実に於て見聞なし居る事実にて、二流界のものなどは斯る事を不思議とも考ふることなく、当然の事として疑はざるなり。即ち二流界の男界と女界とは、恰も世人の住める地球と月との如き関係にて、その間の隔れるところが空海となり居ると思はば可ならん。その空間の中に現出したる魂が人類と化せられて、男児は男界に、女児は女界にうつさるると云ふが如き事を聞きても、常識にて斯る莫迦げたる空論に耳を傾くる人のなきは当然なり。されど事実あるによって我等は語り聞かせ居るなり。信ずるものは信ずべし。信ぜざるものは御伽噺として聞くも可ならん。

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