未知日記霊話集千六百七十三回  帰途案内記 NO93 生死を正しく明らめたるものにあらざれば、転界することは至難なり。たとえ転界すとも浮住界にて迷ふ如き転界ならば其は無益のことなり。我等は世人をして浮住界に迷はせざらんことをはかり、又国土に執念を残してさまよふことのなからしめんことを祈るものなり セイキョウ貴尊講義

未知日記 第十巻 帰途案内記       
巻の二
転界の巻 
NO 93
セイキョウ貴尊 講述

                    
 死を明らめんとせば生を正しく明らめよ。然らずば生死は正しく認識すること難しとの教へも、従って頷き知ることを得ん。生死を正しく明らめたるものにあらざれば、転界することは至難なり。たとえ転界すとも浮住界にて迷ふ如き転界ならば其は無益のことなり。我等は世人をして浮住界に迷はせざらんことをはかり、又国土に執念を残してさまよふことのなからしめんことを祈るものなり。
 前巻にも語りたる如く浮住界には、種々様々の動物魂等々集り来りて、争闘の絶間なきことを語りたれば、世人は既に承知なし居るならん。魂の緒全く切れて如意界に移され、ここにて新らしき修養をなし、軈て選魂所に移されてその処にてその魂は、其々の程度に応じて転界を許さるることと知るべし。前巻に語りたる多くの魂屑の蝙蝠界に移さるる様を語りたり。是等は選魂所に移されたるにあらず。如意界と浮住界の間に於て、使子達のあつめ来りたる、(魂を)ミキョウ達が選魂所の仰せ受けて一括して是を魂屑として投下なし居るにて、謂はば如意界と浮住界との間を掃き浄めて、埃を捨てたると同様なりと知らば可なり。所謂魂屑とは埃の如きものにて、是を浮住界に置くことすらなさざるなり。然らば浮住界に集り居るすべての魂は、如何なる結果をもたらすやと云ふ質問をなすならん。この所には多くの使子達集りて救はるるものは救ひ、救はれずしてさまようものは救はるる時節到来する迄、此処にすてをきて争闘をなさしめ居るにすぎず。使子達は救はんとして近寄れば、彼等は恐れて逃げ惑ふ他術を知らざるなり。
 浮住界と如意界との間に集り居る魂は、大抵善良なるもの多くして、悪魔に虐げられるもの少なし。されど是等の中にも空中楼閣を作りて、その所を天国とも或は極楽浄土とも思ひあやまりて、住み居るものも尠なからず。如意界に移されてその処にて空中楼閣を聯想すれば、直ちに如意界をはなれて浮住界と如意界との間に運ばれて、此処にて望みの空中楼閣を作り居るものきはめて多し。斯くも転界する迄には種々様々の経路を辿らずば、目的を達することを得ざるなれば、唯恐怖心を起さず我等の説をそのままに信じて、日々の業を怠らずば軈ては望を達することを得ん。

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