覚者慈音887   未知日記 第六巻 光明論   上巻 光明論 巻の四  五味の木の話  教主寛大講義

覚者慈音887
未知日記 第六巻 光明論       
上巻 光明論 巻の五 
明鏡篇  その五
第五の明鏡  その一
五味の木とは 五流界の世界



                教主寛大 講述
                2019.⒊ 20
                    164番


 我、先にも説きたる如く空源力は善悪を論ぜず、是に順じ居れど霊光の威徳にて悪も最後に善に化せしむる力あることを語りたり。是等については本論一、二の巻に説きたれど今少しく説くの要あり。先づ霊光は何故に悪に順じて悪を覆滅するかと云ふに、霊光はもとより純潔にして善にも悪にも染まらざる性質を有す。されど霊光より放射せられ居る空源力は如何なることにもとけあいて同化する性質を有するを以て善悪正邪の区別を問はず共に和するなり。然してこの空源力が善悪を問はず霊光に和せしむる時、霊光は純潔なるが故に何れにも染まず。其空源力の働きを停止するに依て善は純なるによって霊に従ひて導かれ、悪は不純なれば振い落さるるなり。是によって汝等にもその理を知りたるならん。恰も米の籾をとりさるに似たるなり。我、今米と云ひたることより汝等に話すことあり。其は他ならず。
 第五流世界の人種の食物にはウオーオン(正しき発音にあらず)と云ふあり。是を日本語に訳せば五味の木とも云ふべきものにして、此樹木は一本の木にて五度味の変りし結実するにて、始めは渋き味を結び、然して此木の葉は丸くしてくぼみありて恰も汝等が日常使用しある茶碗の大なる物の如し。その葉の中に初め実を結びたる渋きものが落ちて、次の結実迄に分解して粘き水に化す。
 さて二番目に苦き実がその粘汁の内に落ちて結実迄に第一の粘汁に和して又液体に化するうち、第三甘き実、第四辛き実、第五酸味とすべてその葉の内に落ちて和合す。然して五度の結実が葉の内に完全に落ちつきたる時、葉はつぼみて固く口を閉づるに至る。恰も六回目の結実を見る如し。然して其葉の変色を程度として大衆は是を収穫れて蓄蔵す。葉を取り去りたるあとは又新しき葉は出でて又第一の結実を見、永久是が繰り返へさるるに依り、人種は食物に悩まさるる等の憂ひなし。汝等の世界の如く熱料を加ふるの手間も調理の時間とか手間も省かれ、然して此美味なると営養価の優れたるとその類を見ざるなり。我、汝等に羨望を与へんとして斯る話を聞かせしにあらず。

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