覚者慈音８８５
未知日記　第六巻　光明論　　　　　　　
上巻　光明論　巻の五　
明鏡篇　　その五
第五の明鏡　　その一
霊鏡と人界

　　　　　　　　　　　　　　　　教主寛大　講述
　　　　　　　　　　　　　　　　２０１９．⒊ １９
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１６２番

　今更に進めて汝等に見学せしむるに先だちいささか人界と霊鏡に関する論旨を語りをくの要あり。是は他にあらず。先にセイキョウ、テツシン等が汝等に説きたる人身を宇宙或は全宇宙と同様なれば同化するを得べしと説きをける事なり。是に対して詳しき説明なかりしため汝等は漠然と聞き流し居たることを我は知るによりて説明して迷ひを晴らさん。即ちセイキョウ、テツシン等が述べたる同化に対しては汝等は曲解なし居るなり。其は他ならず。人間のすべては宇宙の姿に等しと云ひしによりて、汝等は広大なる宇宙の姿を心に描きて己の肉体との対照を計らんとなすによって把握するを得ざるなり。故に一枚の紙に宇宙を描き見て宇宙を縮小ならしめ、汝の姿と同等に平均せしめて観察して考究し見よ。然して汝等が全身を全宇宙と仮定して頭を宇宙の位置とすれば首は第二宇宙とも見られ、腹を第三に、心臓を第四と云ふ如くに仮定して考察工夫せば種々様々の事柄が空想するに至らん。然し是はもとより正しき考へにあらざれど、斯く感想を廻らしてすら宇宙と相似たると云へる事も察せらるるなり。まして是が事実なるに於てをや。汝等の国(日本)に伝はる神代と称する伝説、高天原の神話も無根の事にあらずと云ふことも推して知るに至らん。右の伝説は此書に述ぶけれど此処には説かじ。
　話をもとに復して、さてセイキョウ等の説きたる宇宙と同化の事柄に対し、汝等の肉体を地球と見なし心意魂魄を空間と見なす時、霊は即ち何に相当するやと云ふ問題を考察すれば宇宙の謎は従って解決することを得るなり。テツシンが説きたる如く肉体は地風火水の具はり居るは、太陽と地球の関係の如くにして熱は温度なり。太陽の恩恵に等し。又寒は水より来る。矢張り熱の現はれにして温度の低下して肉体より外部に放散する現象は、地球に寒冷来ると同様なるはテツシンも語りたれど、霊については語いささか語りしのみにて詳細は説明なし居らざれば以下詳しく語り聞かすべし。