未知日記霊話集千六百七十七回  帰途案内記 NO96 すべてを大自然にまかすにあらざれば、正しき自然に順ずることは難し。斯る論旨は世人には無謀の言葉なりと考ふるならば、永久正しき自然を知ることを得ざるべし。我等無謀の論説を掲げて世人を迷はしむるにあらず。悟らしめんが為に斯るまぎらはしき言葉を以て導き居るなり セイキョウ貴尊講義

未知日記 第十巻 帰途案内記       
巻の二
転界の巻 
NO 96
セイキョウ貴尊 講述

                    
 陽と地球は密接なる関係にて互に廻転なし居る如く見ゆれど、その自然は建設自然にあらずして、破壊自然に属し居ることに心附かざるや。圧力引力は是即ち争闘にして融和にあらず。故に汝等の肉体と心は引力圧力によって摩擦を生じ、為に日々安からぬ日を送り居るなり。もし是が大自然に返へることを得ば、斯る争闘は消滅して、大安楽の境地に到達するは火を賭るより明らかなる道理あることに心附かざるは、世人の智慧の未だ乏しき故なり。汝等の世界より天界を観望する時、規律正しく廻転なし居るを見て、天界は平穏ならんと考ふる如きはあやまりたる考へなり。もし飛行機発達して天界を自由に駈け廻ることを得て事実飛翔するならば、その危険なることに一驚を喫するするならん。汝等の目にて眺め居る天界は決して安全なる所にはあらざるなり。もし飛行機が完成して天界を駈け廻るとも、直ちにその飛行機が粉砕せられて影だに止めざるべし。人死して斯る所に住むことを得んや。我斯く語るとも世人は信ずること難からん。されど今後科学の発達によりて、軈ては天界に飛行する日も遠からざるべし。その時に到って我の説の正不正は明らかとならん。
 世人の生命を肉体によってつなぎ居るも、もとより自然の法則による事は云ふ迄もなし。されどそれは自然の枝葉にして大自然にはあらず。故に大自然の理を認識することによって、はじめて大自然に抱かるる事を得るなり。生命をつなぎ居るは肉体と心の摩擦によってつながれ居るに他ならず。自然の枝葉は所謂圧力引力の法則に展び居るが故に、摩擦は絶間なく行はれて、一体化することは至難なることは前巻より述べ来りたる如くなれば、世人には既に諒解なし居るならん。故に我等は大自然の懐中に早く抱かれよと教へ居るなり。過去現在未来の区を有するも是みな実間自然の現はれにすぎず。すべてを現在なりと思ひ、又すべてを未来の連続なりと考ふるも、即ち未だ自然を知らざる故なり。過去もなく現在もなく未来もなく、すべてを大自然にまかすにあらざれば、正しき自然に順ずることは難し。斯る論旨は世人には無謀の言葉なりと考ふるならば、永久正しき自然を知ることを得ざるべし。我等無謀の論説を掲げて世人を迷はしむるにあらず。悟らしめんが為に斯るまぎらはしき言葉を以て導き居るなり。

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