覚者慈音1274 未知日記 第十巻 帰途案内記 巻の三  NO 20 上界の巻 セイキョウ貴尊講義

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覚者慈音1274
未知日記 第十巻 帰途案内記       
巻の三
上界の巻 
NO 130
          
                 セイキョウ貴尊 講述
                    2019.8.07


 此界の人は肉体の素質をよく知るによって、其季節々々のものを食し、動物等の肉を喰ふことをなさざるなり。世人の世界には春、夏のものを、夏には秋冬のものを珍らしとて喰ふ等の習慣あれど、斯ることをなすが故に身を害するなり。然して春には夏のものを栽培せんとならば、其には特殊のそなへなくんば得らるるものにあらず。是自然をまげて不自然をなすによって、斯るものを珍らしとて喜べど、其等も財宝を多からしめんが為の方略なるが故に、空しき方向に智慧をむけて、却て自然より遠ざかる愚を犯すなり。是等もみな通貨の罪なり。九流界の下部の人間には温帯に住む人は、熱帯の食を摂取らず、熱帯の人又寒帯の食をとらず、故に温帯に生れたる人は、熱帯の領土を犯す如きことを為さず、寒帯の人は熱帯の地を、熱帯の人は寒帯の地を犯す如きことをなさざるが故に、領土侵略等の愚を敢てするものにあらざるなり。何れもみなその居に生れて、その居に安んず。然してその住める処を栄えしめんが為に種々様々努力して、安楽の地となさんことに努力なし居るなり。されど熱帯の人と寒帯の人と交はりを厚ぅして、互に智慧を磨きて往来をなして交はり、もし寒帯の地に於て熱帯のものを用いんとする場合、理由を語りてそのものを求め、又熱帯よりは寒帯のものをと云ふが如く、互に輸出輸入をなして交換なし居れど、是等は通貨なければ価値を有せざるが故に、喜びて互に利益を計り居るなり。されど其は肉体の為ならず、全土を栄えしめんが為の処置より求むるなれば、世は次第々々に発展向上して進化なしつつあるなり。此界はすべてを智慧に依って栄えしめ居るが故に、智者を尊ぶ。智能すぐれたるものは愚者を導き、愚者は智者に従ひて学ぶ。されど物質の報酬を以て報いずとも、智能は益々加はり行くなり。世人の世界の如き処より此界を聯想すとも容易に認知することは難からん。是を知らんとならば先づ世人は、肉体の生活に於て何等不自由なき処に至らば、その後は如何にすべきかを考ふれば、自づとこの界の姿は認識せらるる道理あらん。もし世人ならば肉体の生活すべて整はば、其後唯娯楽と遊惰に過ぐすの他、何等なすべきことを知らざるべし。斯る心がけにては世は向上発達するものにあらず。せめては九流界の下部の如くならん事を、我等は望むものなり。この界の人は自己の個性をよく知りて、その個性をのばし育て行くによって、己が任務を任務としてなすにあらずして、是を最上の娯楽の如く思ひ居るが故に、他に娯楽を求むるの要なければ、己が身に架せられたる任務は、最大の娯楽なりとして励みを深くす。故に彼等には苦みを知らざるなり。

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