覚者慈音756 光明論上巻 巻の一 34番 セイキョウ貴尊講義
覚者慈音756
未知日記 第六巻 光明論
上巻 巻の一
セイキョウ貴尊講述
2018.12.26
第34番
大河大海の水と雖も一滴の集合なり。魚族の卵も細粒一個の集り動物体も亦一個々々の細胞の集りにて組織せられあるは皆よく知る処、智慧光明も集りに依て働く。是和順共同の賜物なるを知らば一致協力の現はれの如何に大なるかは知らるるならん。汝等霊光の恩恵に浴し居て霊光の恵を知らざるは和順共同を欠きて個々別々の働きをなしつつあるに依てなり。一滴の水も筧の水、大河大海と次第に拡大すれば其働きも小より大へと拡大せらるるは理ならん。汝等は大河大海の水に浴せんとせず、小さき竹籠にて水瓶を充たさんとなしつつあるに依て、生涯水の力の大なる働きに浴するを得ざるなり。竹籠を捨て木樽を用いよ。水瓶は直ちに充たされ咽喉の渇は忽ちうるほされん。もし竹籠ならば大河に浸せ。汝等は自己の小さき心の智慧に囚はれて大なる霊光の智慧にすがらんとせざるに依て、霊光の恩恵に浴することを得ざるにあらずして浴することをせざるなり。恰も大海の中にありながら其水を竹籠にて汲み上げ居るに等し。故に和順協同して霊光に順応せばその恩恵に浴さるるを知らん。竹籠を其儘海に浸す如く汝等は自己を霊光に浸せば、是にて霊光に浴されたるなり。
先にも語りし如く霊光は求むると求めざるとに不拘汝に在りと語りしは此理なり。されば竹籠を海に浸すとは如何にせばよきか云ふにそは他ならず。汝の小さき心の働きを止めて、霊光の大なる働きをたのめと云ふなり。汝の心の働きには表裏ありて善悪を伴へども、霊光には斯ることなければすべてを霊光に任せて我情我欲を捨ててひたすらその恩恵に浴すべきなり。其行を修する心構へとしては日々汝等が他と接するに際しても虚心坦懐にて他の言葉の善悪を我心にて判断せず、是をも霊の判断に任せて処理すべし。斯くせば我、他より愚者と思はれんなどを考ふる勿れ。其考へは我慾となるなり。斯くすれば他より謗られんなどと思ひわづらふは汝の自己心なり。故に霊光に浴せんとならば他の善悪正邪を論ずることなく、斯ることは霊光に任せ居らば可なるべし。他のふり見て我がふりなおせの比喩にならひて、黙々として天命に従ふべし。汝等うけし天命責任の重大なるに鑑みなば世間の非をならし居る暇やある! 己が非を棚にあげて他の非を語る余裕やある!
止めよ。心を柔和にして他の是を我手本として勉学し以て威徳を得んことを冀ひ拙き講話をここに了す。