覚者慈音709  未知日記 第四巻  心霊雑話  伊東慈音

覚者慈音709
未知日記 第四巻      
霊の巻     
      霊のさまざま  
      其の1     
                   ミキヨウ貴尊講述


 汝等は霊と魂魄を同視するを以て、魂魄より生ずる念も、霊と見あやまるによりて誤解し、或は迷信をおこし或は正信を迷信と誤解す。のみならず心意も霊の如く思ふによりて複雑となり、真の霊を求むるあたはざるなり。
 例へば獣類の霊と、人間の霊とを比較して考へ見る時、何故に相違あるか。又同一にして霊には何等異なる処なきかと云へる研究なり。汝等は動物の智慧と人間の智慧とは相違ある故に異なるなりと思ふならん。又或場合智識の程度こそ相違あれども、霊には異なる事なしとも考ふる事あらん。又霊は零なるに依って同一なるべしとも思ふならん。然らば問ふべし。
 人間と人間の霊には隔りなしと思ふや。賢者の霊も愚者の霊も同一なりと考ふるや。我、汝等に人間の道を歩め、是大切なる修行なりと説き居るは是あるがためなり。又大工は大工たれよ。天職に従ひ、天の使命に順応して過誤なき道を歩めよと諭せしは是あるが為なり。天より定められたる分野はみな其々に異りたる処なり。されば虫には虫の分あり。獣類には獣類の分に応じて恵を受く。故に魂魄には其々異なれる働きを有す。
 例へば少量の薬品にて物の生命を奪ふあり。多量用いても奪うあたはざる如く、働きに相違あれども適所適材にあらざれば用をなさざるが故に、みな己の天職に順ずるにあらざるべからず。要は是なり。霊は定まりたる処に従ひて定められたる任務をなす。故にすべての霊は等しけれども、其分野に於て異なると知らば、禽獣虫魚も人間の霊との相違も従って知りたるならん。斯くの如くの相違あるに依って、人間は尊しとは云ひ難し。何となればすべて分に於て持つ特性は異なり居りて何れを尊し、尊からずと区別するあたはざればなり。譬喩にもあるにあらずや。石工は太陽を偉しと思ひしに、雲は是を覆ひ隠したれば、雲を偉しと思ひし。然るに風は是を吹き払ふ。風又偉しと思ひしが岩石を払ふことあたはず。岩石を偉大と思へば石工は是を粉砕す。故に我は尊しと思ひて始めて我天職にかへれりと云へる例話の如く、天の使命に順ずるは尊し。人間の尊きとは何なるかを考へ見よ。即ち禽獣虫魚と比して重き役目におかれたることを知らん。さればこそ人間は尊き役目を有するなり。然るを己の職責を守らざるが故に、動物の分野を犯し尊しとたかぶるは言語道断ならずや。世には禽獣に劣りたる業を行ひて平然たり。まことに浅ましきことならずや。 

×

非ログインユーザーとして返信する

あと 2000文字

※は必須項目です。