覚者慈音677  未知日記 第三巻  念力集 あんたも知ってるあの大般若経、あれだけ読んでも一日一冊づつ読むのは余程の苦労ぢゃ。其を読んだとして一年に七ヶ月、其で僅かに一切空とだけです。其れが僅少で空と云ふ原理から空の作用に至る迄教へられたあの講義、万巻の書物にもかへ難いあの教え、子供にも大人にも学者も智者も一般に通ずるあの言葉、さすがに凡界を離れた方だけに、儂は涙がこぼれます 円海大師講義

覚者慈音677
未知日記 
未知日記 第三巻      
喜悦の巻     
        その1      
        喜心録
        
                 ミキョウ貴尊講述
                 テッシン貴尊講述
                 円海大師講述


 慈音さん、儂は円海です。あんたも大分進まれたようで誠に嬉しく思ひます。せい出しなされや。へたばったり、尻込みせんようになあ。今が大事ですぞ。勇気を起して一踏張りぢゃ。あんた程仕合はせな人は少ないぞな。次から次へと三人の教主さんの御恵みを受けるとは、何と云ふ喜ばしいことですか。其ばかりではありませんぞ。多くの修行者が十年も苦められて尚合点の行かぬことを、僅々三月で教へていただけるとは勿体ないことぢゃありませんか。勉強しなされや。
儂は教主さん方の御話を聞いてさすが偉大なお方ぢゃと思ひます。あんたも知ってるあの大般若経、あれだけ読んでも一日一冊づつ読むのは余程の苦労ぢゃ。其を読んだとして一年に七ヶ月、其で僅かに一切空とだけです。其れが僅少で空と云ふ原理から空の作用に至る迄教へられたあの講義、万巻の書物にもかへ難いあの教え、子供にも大人にも学者も智者も一般に通ずるあの言葉、さすがに凡界を離れた方だけに、儂は涙がこぼれます。慈音さん。粗末しなさんなよ。ところで、第一教主さんの仰せで、あんたを儂にも指導するように云はれますので、御手伝する役を致しました。日に五,六分間お話しますから、そのおつもりでお聞きなさい。今日は知らせに来た迄です。さようなら。



註  此の日は昭和十九年拾月四日なり。此時代には大師は肉体を有せられ、チベットの深山に住せられたるなり。  慈声

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