覚者慈音344  帰途案内記 太陽と地球の誕生してから・・・・  セイキョウ貴尊講義

未知日記 第十巻  帰途案内記
                その2
  
                 セイキヨウ貴尊 講述


 我、慈音に対して語りし、太陽は現出してより今日迄通算すれば三十二億五千万年余となり、地球が別れて二十三億余年と教へをきたり。然るに現今の学者は太陽生れて二十五億年、地球生れて十七億年と通算なし居れり。我の説と学者の説とには斯くも隔たりあり。其は現今の学者が宇宙の測定法を、現今の姿より通算するによって、我と学者との間にはかくも隔たりを生じ居るなり。
 太陽現出したる当時の波長と、又地球の現出したる当時の波長との測定は、現今の波長より通算する時は、斯くも相違あるなり。其は現出したる当時の波長と、今日の姿の波長を同一の関係と考へて通算するが故に、誤差を生じ居るなり。わづかなるなる事にても斯る隔を生じ居るにてはあらざるかに心し見よ。時間空間を有する太陽系は、斯くの如く変化著しけれど、全宇宙の根源に返へらば決して変化なすものあらず。根によって葉分布するとせば、根の力の相違によって、枝葉の分布も従って異なる関係あらん。又根を生ぜしむる根底の土壌に返へらば、その土壌に於ても亦程度を有する関係もあるならん。故に転界論に於ても斯くの如くなる順路あるによって、変化なき処迄到らずば、永久安らかならざる道理も推して認識する事を得ん。
 太陽系或は地球の組織に関して、現今の学者は原子の分解より通算したる方法ならんも、その原子の変化に関しては、今尚完全なる学理はあらざるなり。是等に関してはテッシン貴尊が詳細語らるる筈なれば、我等に多くは語らじ。依って参考の為かく語るに止めをくべし。
 余事は別として上界に上らんとする転界法には完全なる稔りを、魂に得せしめずば望は叶ひ難し。ここにも亦注意なしをく事あり。魂を原子の学説より研究して、滅不滅の議論を戦はす日も近きにあらん。されど原子によって魂の如何を云々すとも、其は到底望まれざる事なり。是等に関してテッシン貴尊が詳細語らるる故に我等は避けて次ぎに移るべし。是も亦参考迄に知らせをくなり。
 学者はたとえ如何なる理論を以てすとも、霊魂不滅は事実に於て証明なし居るによって、我等は学説の如何には耳を傾くるものにあらざる事は、注意迄に語りをくものなり。
 滅せざる魂を滅せざる処に到らしめなば、其にて我等の任務は達成せらるるが故なり。されば世人は我説に耳を傾けて、信不信は兎に角聞きをくに止むるも可ならん。又信じて疑はず到る処迄到るも可ならん。何れにもあれ、我等の任務として伝へをくなり。世人にして我説を聞き、その順路を辿りて歩みを進め居らば、決してあやまたしむる事はあらざるなり。
 人智は如何にすぐれたりとて、学問は人智によって作られたるものなれば、その程度には限度を有す。我等の語る処は神智をうけて語り居るなれば、決して世人を迷はしむるものにあらずと承知せよ。神智は広大無辺にて人智の比にあらず。故に神智を信ぜよとすすむるものなり。何となれば神智は人智の親なるが故なり。神智なくして人智の生るる道理あらんや。神智によって育てられたる人智は、益々拡大強化せられて進歩発達なし行くの理も、世人は既に承知なし居る筈なり。世人は早く人智を棄てて神智を求めよ。然らずば永久不変の処に転界する事は難し。迷ふこと勿れ。転界の論旨は是によって理解なしたるならん。よって転界の巻は此あたりにて筆を止め、更に次の篇に話を進むべし。

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