覚者慈音327

光明論 上巻 巻の一
                その12
  
                 セイキヨウ貴尊 講述


 汝等は圧力に富みて引力乏しき故に集合せざるなり。元来人間なる胞子は圧力と引力と共に平行して具はりあるに不拘、他を圧して己止らんと計る自己心を強くする悪癖あるに依て引力性を乏しくす。他を引きて自、和すれば自他は一体となりて光彩の度を増すことを計るべし。霊光は是にいよいよ智慧の光明を与ふなり。汝等口にする三人よれば文殊の智慧と云ふにあらずや。即ち光体の圧力、気体の引力、霊光(空源力)の智慧、この三者一体とならば文殊はおろか釈迦にも勝る智慧とならん。霊光は不滅不変の智慧の源なればなり。
 人間の肉体は胞子の集合によって相援相助けあひつつ生存しあるにあらずや。是に依て見るも明白なる如く、和せざれば破壊の一路を辿る外なかるべし。心臓には心臓の光、肝臓脾臓又然り。たとえ一本の毛髪なりとも分に応じて光の働きを有す。まして心意魂魄に於てをや。心意魂魄に霊光の衣を纏ふを得ば、即ち光明の世界の現在より更に進んで光明の世界に進展するを得るなり。然らば如何にせば霊光の衣を纏ふ得べきかは教主の教への講を深く聴聞して修業せば、形の光のある間に進み引き上げられて正しき衣は授かることを我は固く信ずるなり。何となれば教主は汝等の為に特に教へをなさんことを約して行法の秘伝をも教へ給ひあればなり。


 「形を有する光は数多けれどもすべては霊光に帰す
 故に霊光の根源にかへらば衣食住の心配なく生老病死苦の憂なし


 汝等日々衣食住の形ある光明を得んが為に心身を労し居れるが、幸にも神の恵に浴して今日迄寒暑に堪ゆる衣服を纏ひ、三度の食事にも事欠ず、雨露にも冒されず安心なしつつあるにも不拘、美服を求め美味を欲し高楼を望むに依て金銭の奴隷たるをまぬがれず。あくせく日々を空費して安からぬ思ひに悩みある不憫さよ。今少しく活眼を開らきて思ひを大きく変へよ。小さく苦むも亦大きく苦むと云ふも変りなからん。同じ苦むならば大きく求むる方に転じなば如何!
 汝等が美服と思ふも異国人には美とも感ぜざるべし。汝等が美食は果して美なるか。住又然り。さらば真の美なる衣食住をたづね求めては如何! 汝等金銭の奴隷より解放せらるるならば其苦は半減さるるならん。又衣食住の束縛を脱すれば如何に荷物は軽るかるべき。妬みなく羨望なくならば心の苦痛は絶ゆるならん。然れども肉体を有する汝等は如何に千言万言すとも、是は不可能の理屈となりて何の効験あらざることは、教主はよく知り給ふなり。故に霊光の本然に帰らば衣食住の心配なくと仰せられ、然して生老病死苦の憂ひなしと結ばれたり。此理論につきては後に述ぶべし。
 

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