覚者慈音289  大霊界入門記  後篇  第七、フク 反復門 (仮称) 一名奮起門 (仮称) とも云ふ  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界       巻の五                         NO236
大霊界入門記    後編                 
第七、フク 反復門 (仮称) 一名奮起門 (仮称) とも云ふ                                                    その5
                       教主寛大講述


 例へば幼児が口にするゴム風船はふくらませば限度あるによって破壊す。限度なき風船ならば如何にふくれ行くとも破壊することなくして尽きるところなく、広く高くなり行く道理を考へよ。有限性無限性とには斯くも相違あるなり。太陽系宇宙には限度あり。全宇宙には限度なしとの理論は、未知日記にて語りたる如くなれば、最早諸子にはこの理を知るならん。汝等の肉体には限度あり。大には方処を絶して尽きず、小には無限に入りて是又尽きず。是は汝等の魂の姿なり。肉体の姿にはあらず。肉体はゴム風船の如く破壊する事は云ふ迄もなし。されば汝等の魂は永久不変なる事は是にても察せられたるならん。然とは思はざるや。小さき宝石は八方を照す。されど大岩石は然らざるべし。是肉体と魂との相違なり。今更喋々するの要もなからん。汝等の肉体にもフクの門の具備を有し居ることに心せよ。然して大なる楽みを味ひては如何。
 終始なききはまりなき全宇宙なるが故に如何に広く高くすとも尽きる処はあらざるなり。されど先にも語りし如く四大法則によって拡張せざれば望は叶ひ難し。汝等の魂もこの法則あるによってその度を高めつつ進み行くなり。肉体は減小すとも魂は拡大して尽きるところを知らず。魂高く広くなれば肉体は減小することは云ふ迄もなし。肉体は減除の方向に向ひ、魂は加乗の方向に向ふ。故に時至らば肉体は消滅し魂は加乗するによって益々広く高く伸され行く事の理もうなづかるるならん。汝等の肉体はゴム風船の其如し。されど魂は空気の如きものなれば魂の空気が肉体を充たし切らば破壊するは是非もなし。是あるが故に更に新しき肉体を作りて、魂の空気を宿し行くことも、是又是非もなきことなり。それは全宇宙の自然にして神の作り給ひし法則なれば、人力の如何ともなし難き理も又解せられるならん。汝等諸子はこの理を知らず。唯小自然の方向にのみ心を用い居るによって、その用法を誤つことは思慮の至らざるが故なり。されば不変化自然に思ひを馳せてその方向に智慧を向けよ。変化自然に心ひかれ居りては人智にては如何ともなし難し。不変化自然のあるによって変化自然はその中に現はるるなり。原子を破壊さするも変化自然なり。されど其は一時の現象にして全宇宙の原子を破壊することは難からん。終始なき全宇宙なるによって如何に破壊すとも忽ちもとに復す。不変化自然の中には変化自然の具備あるによって、汝等の世界も現出したるなり。汝等諸子の世界は不変化自然の中に有する変化自然の現はれにすぎず。故にやがては亡ぶ時節到来せん。斯る危険なる処に長く住みありては永久の安楽は望めざるは云ふ迄もなからん。是は地球を指して導き居るにあらず。汝等諸子の肉体を地球と見なして語り居る事に留意せよ。早くフクの門の方向に魂をむけて進みては如何。フクの門は汝に有す。汝にそなはる。フクの門を早く我ものとせば其にて望は叶ふなり。迷ふの必要はあらざるべし。悟らば忽ちフクの門は現出す。

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