未知日記   第十一巻   絶対界   夢を見る以上心眼はあるなり   テツシン貴尊講義2021.03.13

未知日記  第十一巻   絶対界   第四章  絶対より見たる滅不滅の関係  テツシン貴尊講義2021.04.12


 すべて物事を区分して考ふる時は、何事に限らず分離して其理をきはめずば解釈することはがたし。故に右と云へば左を考へ、我と云へば彼を聯想するによって相対関係となる。今ここに一つのものを見る時我とその物との対照によって、彼是と批判する事を得れど唯その物のみにては、何等想像することはなし難からん。彼我の区別ありて対照するによって、彼是と想像力が働きて其より其れへと順次延長なし行くことは諸子も体験したるところならん。若しそのものに止まらば何等の働きもなさざるべし。動ぜざる一個のものをそのままになしをかばそれは滅の状態となる。これに対象物を与ふるときはその相手かたが働きを起して、不滅の状態に化せらるるはこれ自然の姿となるべし。例へば彼と我と座する彼は黙して語らず。我も黙して語らずば、即ち彼我共に静の状態となり居れど、我彼に対して口を開らかば彼又我に答へん。然る時は静より動を生みたる結果とならん。すべては此理に等し。静と思ふも静にあらず。動と思ふも動にあらずの理屈とならん。不滅と云はば不滅を聯想し、滅と云はば不滅を聯想す。かく相互に廻転して尽きるところなし。然りとせばその両者が何れに属するやに思ひを廻らし見よ。滅不滅共に何れに帰せしむる事難からん。滅にあらず、不滅にあらずと云はば其は何に帰せしむべきか。滅不滅の中間性は何に相当するや。ここに至って言葉尽きるならん。所謂滅不滅の中間性とは何に属するかと聞かれてこれには明確なる言葉ありや。更に新らしき言葉を考へざるべからず。唯言葉にては中間性不滅と云ふの他なからん。其を明らかに認識することを得せしむる言葉ありや。即ち其は味をきかれて説明に苦しむと同様の関係となるならん。又盲人に色を訊かれて其に対して理解せしむる言葉も亦なかるべし。

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