覚者慈音120 大霊界  大霊界とは如何なる場所か その1  教主寛大講義

未知日記講義第一二巻  大霊界    巻の弐                          NO76
      
    大霊界とは如何なる場所か   その1
                                                                              教主寛大 講述


 汝等諸子の世界は大地を主として、凡てを養成するに便ならしめんが為に、作られたるが故にすべてに限度あり。されど大霊界は空間を主として造られあるが故にすべては限度なし。大地を主として育てらるる場所は危ふし。されど空間を主として作られある場所は危き如く見ゆれど、決して危きものにあらず。大地は危き場所なるによって肉体の必要あるなり。空間の世界は危ふからざるによって肉体の必要はあらざるなり。諸子は肉体の具はりなければ何かと快楽を求むる事あたはずとして、楽しき世界と云へばすべてを肉体より連想して彼是と、極楽世界を考ふるが故に、地獄極楽の迷ひを抱くなり。是等は宗教上より導かれたる教へを信じて、其れによって種々様々の感想を抱くは錯誤なり。肉体は天国に運ばるるものにあらず。我等よく聞く地獄極楽の道話は、実に滑稽至極の無駄談話にして、是等は小児のお伽噺として聞き流して可ならん。我斯く語る時慈音は曰く、九流界は肉体を有し居るにてはあらざるか。是等は天界のうちには属せざるかと質問なしたり。我是に対して答へて曰く、九流界は天界にあらず。汝等が住める所と何等異なることなし。されど智識具はりて進歩発達したる世界なれば汝の世界と、智識の程度によって生活の方法がことなり居るにすぎずと教へたり。九八七六流界迄はその住む所に相当したる生活をなし居るにすぎず。所謂二流界迄の世界はすべて肉体を有する人類の置れある所なれど、汝の世界の人類とは全く異なり居るなり。是は汝がテッシン、セイキヨウによって見聞したる如し。されど是等は天界にあらず。汝の世界より云へば進歩したる他界なり。住み心地よき他界なりとして承知せば可なり。天界とは二流界の上界より一流界更に大霊界に移さるると知らば可ならん。
 たとひ姿形は異なると雖も人身を有する以上限度あるによって是等は永久不変にあらず。されど大霊界は絶対界なるが故に、人身の具備なくして、全宇宙を自由に往来して威力を発揮するが故に、滅することなければ真の不去不来の境涯とは、大霊界を措いて他にはあらざるなり。この界に至らば最早男女の区別は不必要となるによって、すべては同一のものに化せられて陰陽の定めはここに至って消滅す。同じ人身の具備ある二流界の上部、一流界の下部の人種と雖も既に男女の区別はあらざるなり。されど是等も形を有する間は限度あり。故に永久の定めはあらざるなり。汝等諸子の世界にて云ふ何億年の後は、大霊界に移されて又新しき任務に服す。同じ大霊界に入りても大霊界より一二流界へ、一旦移されて暫時その居にをかるるもあるなり。是等の事柄に関しては追々語るべし。兎に角複雑微妙なる天界の有様は、到底筆舌の及ぶべくもあらず。故に無言詞界と名づけたるなり。
 如意界より無言詞界に移されたる時、この無言詞界は大霊界の範囲に属するが故に、一時はこの居に任務をなしその任務終りて、四流界以上の所に移され、然して無言詞界と四流界以上の所とを交々往来しつつ任務をなし、その任務終はりて後にあらざれば大霊界の永住はゆるされざるなり。我斯ることを語るとも到底認識することは難からん。されど宗教者が種々様々天界のことを空想によって諸子を導き居るに対し、真実と虚説との相違あるによって是等の事柄を語りて、迷はしめざるやぅとの考へより語りをく迄にて、事実は天界に来りて後にあらざれば到底す知ること難からん。故に是は参考資料として聞きをかば、従って宗教者の空説を信じて冥道陥ることなかるべし。
 ミキョウ、セイキョウは未だ大霊界許されず。無言詞界にて任務をなし居るなり。故にセイキョウは四流界と無言詞界を往復なしつつ諸子を導き居れど、ミキョウは未だその所迄進み居らずして、唯無言詞界にて任務に服し居るなり。テッシンは既に一流界の場所と無言詞界とを往復なし居るにて、テッシン。セイキョウ。ミキョウの定まりは是等によって区別せられ居るなり。故にこの三者ともはたらきの力の隔たりは同一にあらずと承知せよ。是は諸子の世界の如く階級を意味するにあらず。唯任務の範囲が相違するのみ。故に汝等諸子の考へにては位を想像して彼等に接するならんも斯る必要はあらざるなり。何れを尊しとし、何れを卑賤とする如き振舞あるべからず。皆同一なり。此三者には唯敬意を払い居らば可なり。又敬意を払はずとも親子の如き関係にて接するも亦差支なし。話は横道に入りたり。もとに復すべし。

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