再記  覚者慈音192  大霊界  大霊界とは神の世界か  教主寛大講義

大霊界とは神の世界か            その1                                                   教主寛大 講述


 無言詞界に於て行なり任務終りたる後は、その悉くが一様に大霊界に移さるるやと云ふに然らず。無言詞界を離れて後又其々の任務あるが故に、その分度に、応じて又も他の方面に移さるるなり。されど一時大霊界に暫くをかれて、更に異なりたる任務を架せられるなり。大霊界に永住なすものはその悉くが大霊界のために、働く役目あるが故なり。されば大霊界より更に上るべき所は、無きかと云ふに是又然らざるなり。大霊界とは神の住居給ふ所にあらず。汝等諸子は神と云はば一つの場所を定めてその所にて安楽に手をつかねて、すべてのものを使役して己のみ安らかに暮し居るならんと想像するならん。神はかかる愚なる諸子の考への如き振舞ひをなし居給ふものにあらず。神には神の任務あり。その任務を粗略になし給ふものにあらず。是等の事に関しては追々語るべし。今はその要なければ大霊界についてのみ語る事とせん。
 二流界を越えて一流界に運ばれたるものはすべて大霊界より移されたるものに多し。一流界に移さるれば最早人間にあらず。さりとて未だ神にもあらざるなり。大霊界に於ても亦上中下の三段に分る。されど大霊界と一流界とは異なり居るなり。一流界に移されたるものは人間にあらざる人間として説明すべし。一流界は大霊界の下位に属す。されば大霊界の下部より行終りたるもの一流界に移さるるか、或は中界或は上界迄移され行くもあるなり。一流界は下部に属するが故に、この界の人間は男女の区別なく皆一様なり。一流界に移されたるものは最早子を儲くるの必要なきが故なり。大霊界の下部より二流界にをかるるもあり。二流界におかれたるものは又も子を儲くるの必要あるによって、男女の区別はまぬがれざるなり。二流界に於て育ちたる子は更に大霊界に移されてここに行をなし、然して又何れかへ移さるることは語る迄もなし。二流界迄進みたるものは最早転落して、下界に住居する如き過誤を犯すもの一人としてあらざるなり。もし誤ちを犯す底の者ならば二流界へは置るるものにあらず。すべて各界におかれたるものその悉くが転々として断間なく任務を架せられ居るなり。汝等諸子は宗教者より聞かされて天国とか極楽とかに移さるれば、最早其れにて安全に永久住居なすものと考へ居らば其は大なる誤解なり。さればこそ小説家が天国極楽は退屈なり却って地獄が面白からんなど書き現はして、面白可笑しくお伽噺を作り居るなり。
 余事は兎に角大霊界より二流界或は一流界に移されたるものと雖も、最早全宇宙は自由自在に己がものとして往来することは自由にして、命ぜらるれば汝等の世界にも至り、又十一流界以下の処にも自由に往来すれど決して転落するものにあらず。すべてのものを救はんがために往来なし居るなり。是等はみな己の任務を全うせんがための往来なり。
 されば,テッシン,セイキョウは如何なる者に化せられ居るやと諸子は聞きたく思ふならん。セイキョウは四流界を支配し,今はもはやその任務を終わらんとなしおる程度まで進み居るなり。
テッシンは最早一流界の支配者にして大霊界と一流界を往復なしおれど住居は未だ有し居らざるなり。
されど,ミキョウはと云うにミキョウは無言詞界を終えて,漸く大霊界の下部に進まんとなしおる程度と知らば可ならん。故にミキョウは各流界を支配する程度には進み居らざるなり。
汝等諸子の世界より観望する時は泰岳と円海との距離は何極里もへだたりおるなり。然からば何故泰岳とミキョウが交わりをなし居るやと云ふに,先にも語りし如く全宇宙を自由に往来なす力あるによってなり。我斯く語らば諸子は思うならん。
泰岳と円海は同じ国に生まれ,セイキョウも亦同様なれば日本と云う一種の同国人類の血縁が彼等を結び居るならんとの考えを抱くならん。是等は大なる認識不足なり。もし血縁によってつながるるものならば親子兄弟として地上に置かれたる者,その悉くが滅後同じ場所に移さるること疑いなしなど考うる人もあるならん。されど事実は然らざるなり。

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